「30歳未満」から「70代」まで、世帯主の年齢によって変わる支出の特徴
年代ごとの支出の特徴をまとめたレポート
総務省統計局が「家計簿からみたファミリーライフ」というレポートを公開しています。
このレポートは、大規模な「家計調査」のデータを基にして、2人以上の世帯の支出が、世帯主の年齢ごとに変わっていく様子をまとめたものです。
ここではグラフを中心に、年代ごとの支出の特徴を紹介します。
30歳未満では「家賃」が重い
世帯主の年齢が低い世帯ほど、借家に住む世帯の割合が高いため、家賃地代を含む「住居費」の支出が多くなる傾向にあります。
特に、30歳未満の世帯では「住居費」の支出が多い上に、家賃地代が住居費の98.4%を占め、他の年代に比べ最も高くなっています。
なお、世帯主の年齢が高い世帯ほど持家に住む割合が高いため、設備修繕や維持のための支出が多くなる傾向にあります。
持ち家を買うことで、家賃はなくなりますが、住居にお金が掛からなくなるわけではありません。
30代では「幼児関連費」が重い
世帯主が30代になると、幼児のいる割合が高く、「幼児関連費」が他の年代に比べ、最も多くなっています。
特に、幼稚園や保育所の費用を示す「幼児教育費用・保育費用」が重くなっています。
40代と50代では「教育費」が重い
40代と50代では、「教育関係費」の支出が他の年代に比べ、最も多くなっています。
40代では、子供が中学校や高校に在学している世帯の割合が高いため、学習塾や家庭教師への月謝などが含まれる補習教育のほか、学校給食や文房具などを含む「その他の教育関係費」の支出が他の年代に比べて多くなっています。
50代では、子供が親元を離れ、大学に進学する世帯の割合が高いため、仕送りが40代の約3倍になっています。
60代は「スポーツ施設代」が重い
60代は、ジムやフィットネスクラブなどの「スポーツ施設使用料」の支出金額が一番多い世代です。
「スポーツ施設使用料」が最も少ない、30歳未満の約9倍を投じています。
見方を変えれば、ようやく自分のためにお金が使えるようになる年代と言えるでしょう。
70代では「サプリメント」が重い
70代は、サプリメントなどの「健康保持用摂取品」の支出金額が一番多い世代です。
なんと、最も少ない30歳未満の約10倍もの金額を投じています。
70代に入ると、健康への不安や身体の衰えを感じるようになり、手近なサプリメントにお金を使うようになるのでしょう。