熱中症による救急搬送が、7月だけで2万人を超える
[2017/8/22 00:00]
7月の搬送者は、ここ数年で一番多い
総務省消防庁が、7月の熱中症による救急搬送の状況を公開しています。
2017年7月の救急搬送者は、全国で「26,702人」でした。2011年以降では、一番多くなっています。
また、搬送者のうち、「31人」の死者が出ています。
高齢者が半分を占める
搬送者の半分は、65歳以上の「高齢者」でした。
次は18歳~64歳の「成人」で、この2つで85%を占めています。
「軽症」が多いが、死者も出ている
搬送者の63%は、入院を必要としない「軽症」でした。
しかし、3週間以上の入院を必要とする「重症」や、「死亡」もあることを忘れてはいけません。
搬送者に対する死亡率は0.1%なので、千人に1人は死亡していることになります。
発生場所は「住居」が40%
熱中症の発生場所は、「住居」が一番多く、40%を占めます。
屋内も含む「住居」での熱中症対策が重要であることが分かります。
2番目は、駅や駐車場などの「公衆(屋外)」、3番目が「道路」と屋外が続きます。
使うべきときはエアコンを利用しよう
熱中症による救急搬送数を見ると、人口が多い大阪府や東京都が上位に並びます。
しかし、人口10万人当たりの救急搬送数」を見ると、暑さに慣れているはずの九州/沖縄地方の方が搬送者が多くなっています。
特に「鹿児島県」は、人口10万人当たりの搬送者が「45.02人」で一番多く、全国平均の「21.01人」の2倍を超えています。
暑さに慣れている地域でも、ちょっとしたことで熱中症になりやすいことが分かります。
2017年は8月の中旬から天候不順が多く、熱中症のことを忘れがちです。
しかし、暑い日中だけではなく、気温と湿度が高い室内で過ごす夜間に、熱中症になる例も珍しくありません。
エアコンを適切に使用し、水分の補給に気をつけて熱中症を防ぎましょう。