40代~50代が想定している寿命が「78歳」で、若すぎて危険
40代~50代の男女が想定している自分の老後
公益財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団が、「40代・50代正社員の退職・引退に向けた意識調査」の結果を公開しています。
この調査は2017年2月に、定年制のある民間企業に正社員として勤務する、40歳以上59歳以下の男女5,000人を対象に行なわれたものです。
ここでは、調査結果から、現役を引退する年齢と、寿命との間の「余生」について考えます。
自分の寿命は「78歳」と想定している
「人生設計において想定している自分の寿命」の平均は「78.0歳」でした。
男性は「77.7歳」、女性は「78.8歳」ですから、あまり差がありません。
自分が引退する年齢は「66.7歳」
自分が仕事から離れて、完全に引退したいと希望している年齢は「66.7歳」でした。
男性は「66.8歳」、女性は「66.5歳」で、男女差はほとんどありません。
なお、手持ちの金融資産(預金など)が多いと、早めの引退を望む傾向があります。
人生のロードマップは長生きを前提に考えよう
ここまで見てきた、「引退希望年齢」と「想定寿命」を表にしています。
男性の場合、66.8歳で引退し、10.9年間の余生を送って、77.7歳で寿命を迎えると考えています。
同様に、女性の場合、66.5歳で引退し、12.3年間の余生を送って、78.8歳で寿命を迎えると考えています。
しかし、男女とも、自分が想定している寿命が、実際の「平均寿命」よりも、ずっと短いことが気になります。
2016年の平均寿命は、男性が「81.0歳」、女性が「87.1歳」でした。
特に女性の場合、自分が想定している寿命との差が8年以上もあります。
これで計算すると、男性の余生は「14.2年間」、女性の余生は「20.6年間」です。
平均年齢ではなく、40歳の平均余命を基に計算すると、さらに1年、余生が長くなります。
自分の寿命を短く想定していると、長生きをした時に、年金を補うための現金が尽きてしまう恐れがあります。
長生きすることのリスクを避けるためにも、自分やパートナーの寿命は「男性は81歳~82歳、女性は87歳~88歳」と想定して、老後の生活を考えましょう。