「働きたいと思っているが働いていない」高齢者の特徴
「働きたいと思っているが働いていない」人
エンジニア向け転職サイトの「fabcross for エンジニア」が、「働きたいと思っているが働いていない」高齢者のアンケート結果を公開しています。
同社が行なった、65歳以上の男女千人ずつのアンケートの回答から、「とても働きたい」または「ある程度は働きたい」と考えているが「不定期に働いている」か「働いていない」と答えた人を抜き出したものです。
該当者は男性131人、女性69人でした。
半分は定年退職者
「働きたいと思っているが働いていない」は、具体的にはどんな人なのでしょう。
「以前の勤務先との関係」を聞いてみると、「正社員だったが定年を迎えた」が一番多く、51%でした。
現在ならば、継続雇用制度の対象となる人が半分を占めています。
次に多いのが、契約/派遣社員の契約切れ、三番目がパート/アルバイトの契約切れでした。
求人に応募しているのは半分以下
「以前の勤務先で働かなくなってから、応募した求人の件数」を聞いています。
驚いたことに、「0件」つまり「応募したことがない」人が56%と過半数を占めました。
つまり「働きたい」とは思っていても、それを実際の行動に移している人は半分もいないのです。
応募している人も、3件以下の人が30%で、数件応募して断られた段階であきらめているようです。
11件以上応募している人は、3.6%に留まっています。
「週5日」働きたい人は5%
「働きたいと思っているが働いていない」人は、「週に何日くらい働きたい」と思っているのでしょう。
「週3~4日」と「週1~2日」の2つで、ほぼ90%を占めており、「週5日」を希望している人は5%しかいません。
同じ年齢で、職を得ている人の40%が「週5日」を希望しているのに比べると、違いがはっきりしています。
応募の理由は「自宅から通いやすい」
「働きたいと思っているが働いていない」人は、「何を基準にして、求人に応募している」のでしょうか。
一番多かった回答は、「自宅から通いやすいエリア」で、58%を占めています。
二番目が「自分の能力/経験が生かせる」、三番目が「勤務日数について融通してくれる」でした。
最初に行動が必要
回答者は、自分が求人に応募しても採用されなかった理由を「人事責任者が高齢者雇用に消極的だった」「職場全体に高齢者雇用に消極的な雰囲気があった」と答えている人が多いのですが、それ以外にも理由があるような気がします。
ここまでの回答を見ても、次の3つは指摘できます。
- 漠然と「働きたい」と思っていても、行動に移していない
- 勤務日数に現れているように、労働意欲が低い
- 応募の理由が、自分の都合優先に見える
少なくとも、自分から能動的に応募活動を行ない、老後の片手間仕事ではなく、真剣にその会社で働きたいという意欲を示すことは必要でしょう。