単身高齢者は、1日のうち「11時間18分」を1人で過ごしている
生活時間を誰と一緒に過ごしているか
国が5年に1度行なう「社会生活基本調査」を基に、高齢者の1日の人との付き合い方を紹介します。
2016年に行なわれた調査では、睡眠以外の生活時間について、「誰と一緒に過ごしたか」を調べています。
「家族といる時間」が、1人でいる時間よりも長い
65歳以上の高齢者の場合、「睡眠時間」が8時間8分、「家族といる時間」が6時間27分、「1人でいる時間」が6時間15分でした。
「1人で過ごしている時間」よりも、「家族といる時間」の方が長いのが特徴です。
「睡眠時間」を除けば、「家族といる時間」に一番長く時間を割いています。
一人暮らしになると、1人でいる時間が1日の大半を占める
しかし、一人暮らしの「単身高齢者」に絞ると、様子が大きく変わります。
「1人で過ごしている時間」が長くなり、「11時間18分」になります。
「家族といる時間」は1時間を切り、54分しかありません。
睡眠時間を除いた「15時間52分」の生活時間のうち、「11時間18分」を1人で過ごしていることになります。
また、睡眠中も1人と考えれば、1日24時間のうち、19時間22分を1人で過ごしていることになります。
いずれにしても、1日の大半を1人で過ごしていると言って良いでしょう。
なお、「1人で過ごしている時間」については、男女差があまりありません。男性が11時間1分、女性が11時間25分で、女性の方が長くなっています。
「家族といる時間」が短くなるので、1人でいる時間が増える
単身高齢者の1日を見ると、「睡眠時間」や「学校/職場の人と過ごす時間」「その他の人と過ごす時間」などは、あまり差がありません。
「家族といる時間」が短くなった分が、そのまま「1人で過ごしている時間」になっています。
家族と過ごす時間は、ほかの人とでは埋まらない
この調査結果から、高齢者の場合、誰かと一緒に過ごす時間のほとんどは「家族」と一緒に過ごしていることが分かります。その時間は長く1日に6時間以上もあります。
「学校/職場の人」や「その他の人」と過ごす時間はあっても、それは、家族と過ごす時間よりもずっと短く、代わりにはなるのは難しいと言えるでしょう。
そのため、一人暮らしの単身者の場合、「1人で過ごしている時間」が1日の大半を占めてしまうのです。