60%以上の人が「老後は身寄りのない状態になる」と思っている
身寄りのない老後を考える
「将来は身寄りのない状態になるのではないか」というのは、老後に対する大きな不安の一つです。
では、そういう不安を抱いている人は、どれぐらい居るのでしょう。
NPO法人の「国境なき医師団」の意識調査の中にデータがありました。
「身寄りのない状態になる」と考えている人は6割
「将来、自分が老後に身寄りのない状態になると感じているか」を聞いています。
一番多かったのは「どちらかといえばなってしまうと思う」でした。
二番目に多いのは「どちらかといえばならない」です。
「身寄りのない状態になる」と考えている人は61%、「ならない」と考えている人は39%でした。
「身寄りのない状態になる」と考えている人は若いほど多い
「身寄りのない状態になる」と考えている人の割合を回答者の年代別に見ると、一定の傾向があることが分かります。
「身寄りのない状態になる」という回答は、10代では「71%」と高く、年齢が上がるほど下がっていきます。60代では43%まで下がります。
しかし、「きっとなる」に限定すると、40代が一番多く「33%」もいます。
50代に入ると、初めて結婚する人は少なくなるので、それを意識する40代には危機感があるのでしょう。
終活は「身の回りの整理」と「終の住処を探す」
「身寄りのない状態になった場合、どのような終活が大事か」と聞いています。
一番多いのが「身の回りの整理」でした。
二番目に多いは「終の住処を探す」で、自分が亡くなるまで住み続けられる住まいを探すことが必要だと考える人が多いことがわかります。
「希望する終末期医療の意思表示」「葬儀・遺品整理の依頼」「貯蓄をする」までは、30%近くの人が支持しています。
このあたりまでが、身寄りのない状態になったときに意識しておくべき「終活」と言えるでしょう。
なお、ここで挙げた上位10項目すべてで、女性の方が投票している人が多くなっています。
終活を意識している人が多い女性に比べ、男性は何をしたら良いのかイメージできている人が少ないようです。