60歳を過ぎた人の半分近くは「耳が聞こえにくくなった」と感じている
補聴器についてのアンケート
音響機器メーカーのリオンが、「シニア層の補聴器に関する意識調査」の結果を公開しています。
2017年7月に行なわれたインターネット調査では、全国の60歳から74歳の男女600人が回答しています。
半分近くの人が「耳が聞こえにくくなった」と感じている
「最近、耳が聞こえにくくなったと感じることがある」人は、46.5%で、回答者全体の半分近くもいました。
年齢が高くなるにつれて、聞こえにくくなったと感じている人は増えており、「70~74歳」では53.5%と半数を超えています。
騒がしい場所では会話が難しい
耳がきこえにくくなったと感じている人に、「耳の聞こえについて、日常生活で経験したこと」を聞いています。
一番多いのは「騒がしい場所での会話が聞き取りづらい」でした。
また、「ボソボソ話す人の声がわからない」も多く、60%以上の人が挙げています。
また、「聞き取りづらいので、テレビのボリュームを上げてしまう」や「会話の中で聞き返すことが増えた」、「きちんと聞き取れなくて、あいまいな返事をすることがある」も多く、3つとも50%を超えています。
補聴器を使う意思がある人が7割以上
回答者全体に、「将来、耳が聞こえにくくなった場合、補聴器を使用するか」と聞いています。
「補聴器を使用する」という人が多く、77.9%に達しています。
補聴器を使用する理由としては、「家族や友人との会話を楽しみたいから」が一番多くなっています。
また、「テレビやラジオ、映画を楽しみたいから」と「日常生活でハンディキャップになると思うから」も、50%以上の人が挙げています。
7割以上は、補聴器を使うことにためらいがある
しかし、「補聴器を使用する意思がある」と回答した人に、さらに「補聴器を使うことにためらいはないか」と聞くと、「ためらいがない」という回答は26.8%しかいません。
73.2%の人は「補聴器を使うことに、ためらいがある」としています。
「ためらいがある理由」としては、「どれぐらい改善されるかわからない」と「使用することがわずらわしい」が挙げられています。
これに「補聴器は高額だから」を加えた、3つが主な理由となっています。
補聴器は、きちんと調整しないと良さが分からない
補聴器は、その人に合わせた調整が必要な商品です。
その点では、検眼と調整が必要なメガネに似ています。
また、補聴器は実際に日常生活で使いながら、何度か細かい調整を行なわないと、本来の性能が発揮できません。
補聴器の購入を真剣に検討するときは、きちんとした調整ができる設備とスタッフがいる店舗を選びましょう。
できれば、自分向けに調整された補聴器をレンタルをして、日常生活の中で試してみると良いでしょう。
大きな耳鼻科の病院で、きちんとした検査を受けた上で、専門の業者を紹介してもらうのも一つの方法です。