その会社の社員の紹介で転職する「リファラル採用」の実態

[2017/10/20 00:00]

人と人のつながりに頼る「リファラル採用」

最近、転職の際に「リファラル採用」という言葉を聞く機会が増えました。

リファラル採用は、在社している社員の紹介で中途採用の応募者を集める仕組みです。

特に、職務経験のあるミドルやシニアの転職では、リファラル採用による場合が少なくありません。
リファラル採用は、「社員紹介」や「縁故採用」という呼び方をされることもあります。

ここでは、人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」が行なった、「リファラル採用についてのアンケート」に依って、リファラル採用の実態を紹介します。

アンケートに回答しているのは501社で、その8割が従業員300人以下の中小企業です。

リファラル採用をしている企業は62%

リファラル採用を実施している企業は62%でした。

3社に2社は、リファラル採用を行なっていることになります。

出典:エン・ジャパン

報奨金を出している企業は半分弱

リファラル採用が成功した場合、紹介した社員へ「インセンティブ(報奨金)」を支給している企業は44%でした。

出典:エン・ジャパン

インセンティブの支給額は「3万円~10万円」が最も多く、「3万円以内」が続きます。

この2つで80%を占めるので、インセンティブの金額は10万円以下が相場のようです。

出典:データを基に編集部が作成

制度化している企業は3割に留まる

リファラル採用を制度化している企業は、33%に留まっています。

多くの会社では制度化されておらず、紹介があれば随時選考しているというのが実態のようです。

出典:エン・ジャパン

リファラル採用のメリット

リファラル採用を行なっている企業を対象に、「リファラル採用のメリット」を聞いています。

一番多いのは「採用コストが削減できる」でした。

次に「ミスマッチのない採用ができる」が続いています。

「入社前にマッチングを深めやすいことと、紹介者も責任を持つことで社内でのモチベーションの向上につながっている。双方の定着が深められる」と高く評価するコメントが寄せられています。

三番目は「他の採用手法で出会えない人材と出会うことができる」が挙がっています。

出典:データを基に編集部が作成

リファラル採用のデメリット

「リファラル採用のデメリット」としては、「不採用による、紹介した社員と応募者の関係悪化」が多く挙がっています。

二番目に「デメリットは特にない」が入っており、デメリットを感じていない企業も多いことが分かります。

三番目は、「紹介した社員の退職による、応募者のモチベーションダウン」でした。

不採用や退職などのミスマッチが生じると、紹介者と被紹介者との人間関係に影響が出ることが、リファラル採用のデメリットのようです。

出典:データを基に編集部が作成
[シニアガイド編集部]