Uターンで戻ってくる人が多い県
Uターンで故郷へ戻った人の調査
生まれた県から、いったん別の件に移住し、再び生まれた県へ戻ってくることを「Uターン」と言います。
ここでは、国立社会保障・人口問題研究所の「人口移動調査」のデータを使って、Uターンの状況を紹介します。
なお、調査時期の関係で、「熊本」のみ震災の影響で調査から除外されています。
5人に1人がUターンしている
全国平均をみると、県外へ移住したことがない人は「44.0%」でした。
生まれた県を離れて、県外へ移住した経験がある人は、全体の「46.6%」です。
生まれた土地にそのまま住んでいる人と、県外へ出た人の割合は、あまり差がないことが分かります。
県外に出た人のうち、Uターンした人は「20.4%」です。
一方、Uターンせず、そのまま県外在住となった人は「26.2%」います。
全国平均では、Uターンしない人の方が、少しだけ多いのです。
Uターンした人が多い「宮崎」
ここからは、都道府県別に、Uターンの状況を見てみましょう。
最初に、「その県で生まれて、Uターンした人の割合が高い県」を5位まで見てみましょう。
- 宮崎 30.0%
- 沖縄 29.3%
- 鹿児島 28.8%
- 島根 28.5%
- 高知 27.5%
「宮崎」生まれの人のうち30%は、いったん県外へ出ながら、Uターンで戻ってきています。
2位は「沖縄」、3位は「鹿児島」で、九州・沖縄地方の県が上位を占めています。
県外に出た人の7割がUターンする「沖縄」
次に、「県外に出た人のうち、Uターンする人の割合が高い県」の5位までです。
- 沖縄 70.9%
- 富山 55.3%
- 静岡 54.7%
- 宮崎 52.5%
- 愛知 51.7%
「沖縄」生まれの人は、いったん県外に出ても、そのうちの「70.9%」がUターンしています。
沖縄生まれの人が県外に出る率は、全国平均並みなのですが、Uターンする人が多いのです。
沖縄生まれの人の、愛郷心の強さが感じられる数字です。
2位の「富山」も55.3%とUターン率が高く、愛着の強さが感じられます。
3位に「静岡」、5位に「愛知」と東海道沿いの県が入っています。
帰りたい気持ちにさせる「宮崎」と「沖縄」
2つのランキングを見ると、「宮崎」と「沖縄」が両方に入っており、Uターンさせる力が特に強い県であることが分かります。
食べ物や気候など、いったん離れると、生まれ故郷へ戻りたいという気持ちが湧きやすい土地柄なのでしょう。