老齢年金の支給開始が65歳に引き上げられたのに合わせて施行された「高年齢者雇用確保措置」という制度によって、正社員は65歳まで雇用することが義務付けられています。
厚労省が、従業員31人以上の会社15万社を対象にして行なった調査を基に、高齢者の雇用の現状を見てみましょう。
実際に「高年齢者雇用確保措置」を実施している割合は、全社のうち「99.7%」でした。
なお、従業員数が31人~300人の中小企業でも「99.7%」と高い確率で実施されていますので、ほぼすべての会社で、65歳までは雇用されると思って良いでしょう。
「高年齢者雇用確保措置」では、会社に対して、3つの選択肢が用意されています。
実際に多いのは「継続雇用制度の導入」で、80%を超えます。
「定年の引き上げ」が17%で、「定年の廃止」は2.6%しかありません。
継続雇用制度を導入している場合、親会社や子会社、関連会社などに転籍や出向になる場合もあります。
全体の「94.1%」の会社は「自社のみ」と回答しており、転籍はありません。
ただし、従業員数301人以上の大企業に限ると、「自社のみ」は83.7%に下がり、転籍の可能性が上がります。
継続雇用制度の上限は「65歳」が多く、9割を超えます。
「66~69歳」は0.2%、「70歳以上」は4.5%と少数です。
継続雇用制度で会社に残っても、「65歳」が期限と思った方が良いでしょう。
「定年の引き上げ」を行なった会社は、何歳を定年としているのでしょうか。
定年の場合も、9割近い会社が「65歳」に設定しています。
「66~69歳」が4%、「70歳以上」が6%です。
定年が延長されている場合でも、会社に残れるのは「65歳」までと思っていた方が良いでしょう。
では、実際に70歳以上まで働ける会社は、どれぐらいあるのでしょう。
まず、確実に働けるのが、次の3つの道です。
よって、70歳以上まで確実に働ける会社は、全体の「8.8%」です。
さらに、確実ではありませんが、開かれている道が2つあります。
この2つを足すと、「22.6%」の企業では、70歳以上まで働ける可能性があります。
ここまで見てきたように、ほとんどの企業では「65歳」までは働く道が用意されています。
しかし、「70歳」まで働ける企業は、多めに見ても22.6%で、全体の4分の1以下です。
さらに、「定年制が廃止されている」などの理由で、70歳以上まで働ける企業は、もっと少なくなります。
まずは、自分が勤めている会社の「就業規則」などで、自社の制度を確認してみましょう。
極めて少数ではありますが、「高年齢者雇用確保措置」が実施されていない会社すらあるのですから、油断はできません。
また、65歳を過ぎて働くためには、会社が必要とする、もしくは一定の基準に該当するなどの条件が付く場合があります。
これまでの社内での職歴や、勤務状況などが影響する可能性があることは、頭に入れておきましょう。