みんなは、どれぐらいの金額の生命保険に入っているのか

[2017/11/21 00:00]

みんなが入っている金額を知りたい

結婚や子供ができたことをきっかけに、生命保険を増額する人がいます。

「自分に万一のことがあったときに、家族が生活していけるようにしたい」という、生命保険本来の用途に合った行動でしょう。

では、いったいどれぐらいの金額の保険に入っているのでしょうか。また、その金額に満足しているのでしょうか。

この記事では、生命保険文化センターによる「生活保障に関する調査」を基にして、生命保険の加入状況を紹介します。

生保に入っている人は8割

最初に生命保険に加入している人の割合を見てみましょう。

死亡時に保険金が出る「生命保険」に加入している人は、全体の「81%」です。

つまり、19%の人は、生命保険に加入していません。

加入している保険で一番多いのは、生命保険会社の商品で、全体の66%を占めています。

また、最近は「県民共済・生協など」のいわゆる「共済」も増えており、15%に達しています。

出典:データを基に編集部が作成

保険金額の平均は1,225万円

契約している生命保険の保険金額の平均は「1,225万円」です。

男女による差が大きく、男性は「1,793万円」、女性は「794万円」です。

年代別に見ると、男性は30代から増え始め、40代でピークになります。

60代になると、大きく保険金額が減り、半分以下になります。

女性は、20代から50代まで、800万円~900万円で変わりません。

出典:データを基に編集部が作成

自分の保険に満足している人は3割

多くの人は、それなりの保険金が出る生命保険に加入していますが、自分の保険の金額に満足している人は多くありません。

自分の生命保険の保険金額に満足している人は、全体の34%しかいません。

この調査でも、自分が必要と思っている金額と、実際に加入している金額を比べると、大きな差があります。

例えば、30代の男性が必要と思っている金額は「3,990万円」ですが、実際の保険金額は「2,069万円」で、ほぼ2倍の差があります。

出典:データを基に編集部が作成

一方、女性は20代では差が大きいものの、30代になると、必要と思っている金額が大きく減るのが特徴です。

出典:データを基に編集部が作成

保険料の負担が重くなる

自分が必要と思っている保険金額と、実際の保険金額に差がある理由の1つは、保険料の負担です。

大きな金額の保険に入ろうと思うと、支払う保険料の金額も大きくなるので、どこかで妥協することになります。

では、実際に、どれぐらいの保険料を保険会社に払っているのでしょうか。

生命保険に加入している人が、1年間に支払っている保険料の総額は、平均で「19万7千円」、男性は「22万8千円」、女性は「17万4千円」です。

さらに、年代別に見ると、年齢が高くなるほど保険料が上がることも、考えに入れておかねばなりません。

出典:データを基に編集部が作成

必要な保険金と、支払う保険料のバランスが大事

ここまでのデータを振り返ってみましょう。

  • 8割の人は、なんらかの生命保険に加入している
  • 契約している保険の平均金額は、男性が「1,793万円」、女性が「794万円」
  • 現在の保険金額に満足している人は34%しかいない
  • 1年間の保険料の負担は、平均で「19万7千円」

このデータで分かるのは、必要と思う金額にはキリがないが、実際には支払う保険料とのバランスがあるので、どこかで妥協する必要があるということです。

1年間に支払っている保険料は「19万7千円」ですから、1カ月当たりに直すと「1万6千円」です。

それなりの金額を長期間に渡って払うのですから、むやみに大きな金額の生命保険に入るのは難しいことが分かります。

生命保険に加入するときは、保障の手厚さだけではなく、家族が必要とする金額の大きさと、支払う保険料のバランスも考慮に入れましょう。

[シニアガイド編集部]