50代では5割、70代になると9割の人がネットにつながっていない
パソコンやスマホでネットに繋がっている割合
総務省統計局が、パソコンやスマートフォン(スマホ)の使用状況について、レポートを公開しています。
このレポートは、「平成28年社会生活基本調査」という生活時間の調査を基にしたもので、パソコンやスマホを通じて、どれぐらいの時間インターネット(ネット)につながっているかを調べたものです。
ここでは、年代別のネットの使い方の違いについて紹介します。
50代の半分近くはネットにつながっていない
最初に、パソコンやスマホを使って、ネットにつないでいる人の割合を見てみましょう。
ネットを使っている割合が高い年代は「15歳~24歳」と「25歳~34歳」でした。
どちらも、ほぼ90%の人が、ネットに時間を割いています。
しかし、「55歳~64歳」になると、ネットにつながる割合は50%強まで下がります。
つまり、50代後半になると、半分近くの人がネットにつながっていません。
さらに、ネットにつながる割合は「65歳~74歳」では30%、「75歳以上」では10%に留まっています。
70代になると9割の人がネットにつながっていないのです。
ネットのヘビーユーザーは10代と20代
ちょっと方向を変えて、1日当たり6時間以上ネットにつながっているヘビーユーザーの数を見てみましょう。
1日に「6時間~12時間」ネットにつながっているユーザーは、推計で477万人です。
さらに長く「12時間以上」つながっているユーザーも153万人います。
これらのヘビーユーザーを年代別に見ると、「20歳~24歳」が一番多くなっています。
その前後の「15歳~19歳」と「25~29歳」を含めた、15歳~29歳あたりがネットのヘビーユーザーが多い年代です。
ヘビーユーザーの数は、35歳を過ぎると大きく減ります。さらに50歳と70歳を節目として、高齢になればなるほど、数が減っていきます。
ネットに対する態度の違い
年代による違いは、ネットの使い道にも表れています。
各世代で人気のある使い道を見ると、10代から20代半ばまではSNSなどの「コミュニケーション」、25歳から40代まではゲームなどの「趣味/娯楽」です。
しかし、50歳を過ぎると「その他の使用(ニュースの閲覧など)」が多くなります。
40代までは、ネットをバーチャルな空間として楽しんでいるのに対し、50代以降はネットはリアルな世界の情報を得るための1つの手段に過ぎません。
ネットを使う頻度や、使い込み時間の違いだけではなく、ネットに対する態度そのものが、40代までと50代以降では異なっているのです。
これは、インターネットが後からやってきた世代と、物心がついたときにはインターネットがあった世代の違いなのかもしれません。