ガスの自由化を利用した、違法な電話勧誘を警告

[2018/2/2 00:00]

違法な手段で、ガスの契約先変更を勧誘

東京都は、豊島区南池袋の「株式会社 FreeConnect (フリーコネクト)」に対し、業務改善を指示しました。

改善が行なわれない場合は、特定商取引法に基づいて、業務停止命令などが行なわれます。

東京都のリリースによれば、FreeConnectは、ガスの自由化について知識の不足している高齢者等に対して、ガスの契約先の変更を電話で勧誘していました。

勧誘の際に、ガスの契約先変更の勧誘である旨を明確に告げないまま勧誘を始めるなど、特定商取引法に反する行為を行なっていました。

また、デメリットについての説明などをせず、高齢者が適切な判断ができない状態のまま申込みを受け付けていました。

東京都では、消費者に向けて、次のように注意を喚起しています。

  • ガスの契約先の変更を検討する場合は、まず、現在の契約内容を確認し、切替えによりどの程度割引になるか、また割引の条件はどのようなものかなどをよく調べましょう。今後のガスの使用量などによっては、結果的に負担が増えることもありますので注意してください。
  • 訪問販売や電話勧誘販売でガス契約の申込みをした場合、法定書面を受け取った日から起算して8日以内であればクーリング・オフができます。

公開された勧誘の実例

FreeConnectによる、勧誘の実例です。

他の業者も、同様の手口を用いる可能性がありますので、参考としてください。


平成29年春頃、甲の自宅の電話が鳴った。甲が電話にでたところ、当該事業者の営業員Aからの電話だった。Aから最初にガスの契約についての勧誘であることは言われなかった。

この電話で甲は、契約中のガス会社の名前が変更になると思った。また、料金プランの説明などは一切言われなかった。

電話のあった数日後、甲は娘から、「自宅にガス会社の作業員が来ているがどういうことか」と尋ねられた。その時甲は、以前、△△ガスが○○ガスになるという電話を受けたことを思い出し、娘にその話をした。

その後、甲宅に契約書のようなものが送られてきた。甲は、○○ガスにガス契約の変更を申し込んだ覚えはないのに、契約書類のようなものが送られてきたことが迷惑だった。

翌月、○○ガスからガス使用量のお知らせハガキが甲宅に届いた。結局、甲はガスの自由化ということについてよく分からないまま、勝手に○○ガスに契約を変更させられてしまった。

甲の娘が元のガス会社に契約を戻そうとしたところ元のガス会社から「元々加入していたプランには再加入できません。」などと言われとても苦労した。

[シニアガイド編集部]