「一定期間の別居で離婚を認めても良い」という人は6割を超える
「別居では離婚理由になる」が6割を超える
「一定期間夫婦としての関係がなくなっている場合は、裁判で離婚を認めてよい」と思っている人が、6割を超えていることが分かりました。
これは、2017年11月に内閣府が行なった世論調査によるもので、全国の成人男女2,952人が回答しています。
現在は「別居」だけでは離婚理由にならない
この調査では、質問の前に、次のような「資料」を回答者に読んでもらいます。
【資料】 現在、離婚訴訟においては、裁判を起こした人に、夫婦の関係を悪化させた主な原因があり、相手が離婚を望んでいない場合には、離婚は認められにくくなっています。
これに対して、夫婦の関係が悪化した原因がどちらにあるかには関係なく、別居などによって、夫婦としての関係がなくなっている状態が一定期間続いた場合には、裁判を起こした人の言い分が正義に反するような勝手なものでない限り、離婚を認めてもよいという考え方があります。
その上で、「このような考え方についての意見」を聞いています。
一番多い回答は、「夫婦の関係を悪化させた原因がどちらにあるかには関係なく、一定期間夫婦としての関係がなくなっている場合は、原則として、離婚を認めてよい」でした。
これを選択した人は、60%を超えました。
5年前の同様の調査でも、「離婚を認めてもよい」という回答は60%を超えており、過半数の支持が続いています。
二番目は「どちらともいえない」で24%でした。
三番目は「一定期間夫婦としての関係がなくなっていることだけで、原則として、離婚を認めるということはよくない」で13%です。
すべての年代で「離婚を認めても良い」が過半数
年齢別では、全年齢で「離婚を認めてもよい」が、50%を超えています。
「一定期間の別居」を離婚の理由として認めても良いという判断が、広い年代から支持されていることがわかります。
離婚を認めるための期間は「4年未満」が50%以上
「一定期間夫婦としての関係がなくなっている場合は、原則として、離婚を認めてよい」と回答した、1,773人を対象に、「離婚を認めるための期間として、適当な期間」を聞いています。
「2年未満」で29.5%、「2年以上4年未満」が22.6%でした。
2つを合わせると52.1%で、4年未満の別居で離婚を認めても良いと言う人が、過半数であることが分かりました。
しかし、「一概に言えない」と期間を決めることに消極的な人も28.0%います。
もし、法律を改正する際に、離婚を認めるための期間を明記する場合は、議論を呼ぶことが予想されます。