あの食品に、一番お金を使っている都市は、どこ?
その都市では何を消費しているか
よく、TV番組で「~という食品の消費が一番多いのは、この街です」という話題が登場します。
ほとんどの場合、あれは、総務省統計局が公開している「家計調査」をネタ元にしています。
今回は、その「家計調査」の「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市」というデータから、主な項目を紹介します。
このデータは、ある食品について、地域ごとの普及の様子を見るために、都道府県庁所在市および政令指定都市を対象に集計したものです。
ここでは、支出金額の多い上位5市をグラフで示します。
「パン」の支出が多い京都
主食である穀類では「パン」を見てみましょう。
京都市は年間で「38,915円」もパンに使っています。
京都市はパンの支出が多いことも影響して「穀類」というジャンルでも1位になっています。
ちなみに「お米」への支出1位は「新潟市」で、年間「30,083円」を使っています。
「魚介類」は生産地が強い
魚介類では、「かつお」は高知市、「ぶり」は富山市、「かに」は鳥取市、「しじみ」は松江市、「かき」は広島市と、生産地での消費が多くなっています。
しかし、加工食品は別のようで、「かつお節/削り節」は生産が多い鹿児島ではなく「那覇市」の支出が多くなっています。
お肉は、西は「牛」、東は「豚」
肉類については、「牛肉」は京都市、和歌山市、奈良市など関西方面の都市が多く、「豚肉」は横間箸、福島市、さいたま市など関東から東北の都市が多くなっています。
「西は牛肉、東は豚肉」と良く言われますが、支出の面からも、それが裏付けられました。
さつまいもは「徳島市」
野菜では「さつまいも」の消費に特徴があります。
徳島市は年間で「2,260円」も支出しており、2位の佐賀市の「1,390円」に大差を付けています。
徳島には「なると金時」という、強力なブランドいもがあることが影響しているのでしょう。
ちなみに、2016年の生産量で言うと1位は鹿児島県で、徳島県は5位でした。
1位と2位の差が大きい食品
同じように、1位の都市が、2位の都市に大差をつけている食品を見ていきましょう。
「カステラ」は長崎市。
「うなぎのかば焼き」は浜松市。
「しゅうまい」は横浜市。
「緑茶」は静岡市でした。
ここまでは、その地の名物として知られているものが多く、納得できる内容です。
「納豆」と「ぎょうざ」の1位は、どこ?
では、「納豆」の1位は、どこでしょう。
これは「福島市」です、関東では納豆というと「水戸市」というイメージがあるのですが、水戸市は4位でした。
最後に、首位争いが激しい「ぎょうざ」は、どこでしょう。
これは「浜松市」が1位、「宇都宮市」が2位でした。
浜松市は「4,348円」、宇都宮市は「4,297円」という僅差でした。
1位と2位の争いの激しさが分かります。
3位の宮崎市は2,820円で、2位とは大差が付いています。
今回公開されたデータでは、もっと詳しいランキングも分かります。
自分が住んでいる都道府県の都市が、あの食品では、何位に入っているか探してみると面白いでしょう。