東京に通っている人は、どこに住んでいるか

[2018/3/22 00:00]

働く場所は「東京」、住んでる場所はどこ

東京都は、全国で一番人口が多い都道府県です。

しかし、東京の学校に通ったり、会社に勤めている人の全員が、東京都に住んでいるわけではありません。

多くの人が、四方に伸びた鉄道や道路を使って、周囲の都道府県から、毎日通っているのです。

東京都が公開した「東京都の昼間人口」という調査の結果を利用して、「東京勤めで、東京以外に住んでいる人は、どこに住んでいるのか」を探ってみましょう。

この春から、東京へ通勤通学される人の、住まい探しにも参考になるでしょう。

神奈川、埼玉、千葉が御三家

東京都へ流入してくる人口は「291万人」です。

これだけ多くの人が、毎日、通勤通学してくるわけです。

では、どの都府県から通っているのでしょう。

10位までを見てみましょう。

  1. 神奈川県 106万8,505人
  2. 埼玉県 93万6,100人
  3. 千葉県 71万6,881人
  4. 茨城県 6万7,282人
  5. 栃木県 1万7,301人
  6. 群馬県 1万3,614人
  7. 静岡県 1万2,459人
  8. 山梨県 1万551人
  9. 大阪府 9,272人
  10. 愛知県 7,007人

「神奈川県」からは、毎日、百万人以上の人が流入しています。

これに、埼玉県の93万人と千葉県の71万人を足すと、「約272万人」の人が、東京都へと通勤通学しているのです。

これは、流入人口全体の93.7%を占めています。

東京都へ通っている人の、ほとんどが、神奈川、埼玉、千葉のいずれに住んでいることになります。

なお、この3県の共通点は、東京都と県境を接していることです。

同じ関東地方でも、県境を接していない「茨城県」「栃木県」「群馬県」は、東京へ通っている人が、かなり少なくなります。

ただし、東京都と県境を接していても「山梨県」は、東京へ通っている人が多くありません。

東京は東西に長いので、西にある山梨県は、東京都の東寄りにある都心部から遠いことが理由でしょう。

出典:東京都

都下も含めて、市町村単位で探す

ここまでは都道府県単位で見てきました。

しかし、東京都へ隣接している県でも、路線の都合などで、東京へ通いやすい街と、通いにくい街があります。

また、先に述べたように、東京は東西に長いので、東京都下から23区内へ通うのは、県外から通うのと同じぐらいの時間がかかります。

通う先を「東京23区内」に絞り、他県と都下の区別をなくして、どの「市町村」から「23区内」へ通っているのかを調べてみましょう。

その結果、ベスト5は、「横浜市」「川崎市」「さいたま市」「市川市」「船橋市」でした。

東京に隣接する県の主要都市が、順当に並びます。

これらの都市から、23区内へ通っている人が、通勤通学者の多くを占めています。

都下の市部からは、「調布市」が10位に入り、「西東京市」「町田市」「八王子市」が続きます。

市部で住まいを探すときは、このあたりが目安となります。

下に30位までを掲載しますので、自分が住む場所を選ぶ際の参考にしてください。

付録:区部へ通勤通学している人が住んでいる市町村 ベスト30

※は東京都下

  1. 横浜市 43万7,973人
  2. 川崎市 27万4,253人
  3. さいたま市 17万5,230人
  4. 市川市 10万9,428人
  5. 船橋市 10万5,293人
  6. 川口市 10万2,197人
  7. 千葉市 9万4,803人
  8. 松戸市 8万6,131人
  9. 柏市 5万8,646人
  10. 調布市 5万1,013人※
  11. 越谷市 4万7,279人
  12. 西東京市 4万7,222人※
  13. 草加市 4万5,901人
  14. 所沢市 4万3,991人
  15. 町田市 4万3,900人※
  16. 相模原市 4万3,095人
  17. 浦安市 4万2,987人
  18. 八王子市 4万2,812人※
  19. 三鷹市 3万8,800人※
  20. 府中市 3万7,101人※
  21. 武蔵野市 3万5,108人※
  22. 藤沢市 2万9,972人
  23. 川越市 2万9,552人
  24. 流山市 2万9,339人
  25. 小平市 2万8,813人※
  26. 新座市 2万8,244人
  27. 戸田市 2万8,053人
  28. 朝霞市 2万7,470人
  29. 習志野市 2万6,999人
  30. 小金井市 2万5,000人※
[シニアガイド編集部]