現役世代が対象で、「最大8万円」の家賃補助もある東京23区の住宅支援制度

[2018/1/15 00:00]

23区で賃貸住宅を借りると家賃が高い

東京23区内では、賃貸住宅の家賃水準が高く、場合によっては重い負担となります。

しかし、いくつかの区では、賃貸住宅の家賃について補助金が出たり、引っ越しの一時金が出る制度が用意されています。

このような家賃補助の制度は、高齢者を対象としたものが多いのですが、ここでは現役世代でも応募できる制度を紹介します。

応募にあたっては、収入や家族構成などの条件がありますが、うまく利用できれば、毎月の家賃の負担を数万円下げることができます。

まず、一般の賃貸住宅への家賃支援制度を紹介し、最後に区営住宅限定の家賃割引制度を紹介します。

なお、文中で「助成(じょせい)」という言葉が出てきますが、ここでは「補助」や「支援」という意味で受け取ってください。

ひときわ手厚い「千代田区」

千代田区の助成制度は、金額が大きく、期間が長いのが特徴です。

「次世代育成住宅助成」は、「親世帯との近居のために住み替える新婚世帯・子育て世帯」や「子供の成長等に伴いより広い住宅に住むために、区内で転居する子育て世帯」を対象としています。

助成される期間は8年間が基本で、最初の1年は金額が大きく、年を経るごとに金額が下がります。

例えば、世帯数が6人の親元近居であれば、1年目は「月額8万円」、8年目でも「月額2万4千円」が助成されます。

ただし、末の子供が18歳に達すると、8年以内でも打ち切られます。

もう一つの「居住安定支援家賃助成」は、取り壊しなどで転居を余儀なくされた場合の家賃補助です。

金額は最大で「月額5万円」です。

このような制度は、他の区でもありますが、千代田区では「18歳以下の子供と同居し扶養しているひとり親世帯・DV(家庭内暴力)被害者世帯」も対象となっているのが特徴です。

学生や単身者も対象の「新宿区」

新宿区の「子育てファミリー世帯居住支援(転入転居助成)」は、区の内外から区内の民間賃貸住宅に移り住む子育て世帯を対象としています。

区外からの転入の場合は、一時金で最大「36万円」、区内の転居の場合は家賃を最大で「月額2万5千円」助成します。

いずれの場合でも、引越し費用の実費も最大20万円助成されます。

もう一つの「民間賃貸住宅家賃助成」は、定住化の促進を目的とした制度です。

新宿区の場合、「学生および勤労単身者」の枠が用意されているのが特徴です。定住の促進が目的の制度で単身者を対象とする自治体は、あまりありません。

学生および勤労単身者の枠では、最長3年間に渡って「1万円」が助成されます。

この制度には「義務教育修了前の子供が居る、子育てファミリー世帯」の枠もあります。

こちらは、最長で5年間に渡って「月額3万円」が助成されます。

ひとり親世帯に引越し費用と家賃の助成がある「文京区」

文京区の「高齢者・障害者・ひとり親世帯移転費用等助成」は、移転費用と、今までの家賃と転居した後の家賃の差額等を助成する制度です。

一時金と、家賃補助の2本立てなのが特徴です。

名前の通りに、「18歳未満の子供がいる母子家庭・父子家庭、または、父母の死亡等により18歳未満の子供を祖父母などが養育している世帯」も対象となっています。

引越し費用として「15万円」、家賃の助成は最長2年間で「月額2万円」です。

子供が18歳未満で応募できる「目黒区」

目黒区の「ファミリー世帯家賃助成」は、18歳未満の子供がいる世帯に対して、家賃を助成する制度です。

対象となるのは「18歳未満の子を扶養し同居している世帯(ひとり親世帯を含む)」です。

期間は最長3年間で、助成額は「月額2万円」です。

15歳未満で対象となる「豊島区」

豊島区の「子育てファミリー世帯への家賃助成制度」は、「15歳以下の子供1名以上と、扶養する者が同居している世帯」に家賃を助成する制度です。

助成期間は、子供が15歳に達した日の属する年度までです。

金額は最大で「月額1万5千円」ですが、4年目からは2分の1になります。

もう一つの「住み替え家賃助成制度」は、取り壊し等により転居が必要となった家庭へ、家賃の補助を行なう制度です。

高齢者が主な対象ですが、ひとり親世帯も対象としています。

具体的には、「18歳未満の子供を養育している世帯で、離婚などで収入が著しく減少した人」となっているので、シングルマザー/ファザーはチェックしましょう。

助成期間は、最長5年間で、金額は「月額1万5千円」です。

転居時の礼金などが、最大30万円補助される「北区」

北区の「ファミリー世帯転居費用助成」は、区内で転居した際の礼金や仲介手数料に対して、一時金が出る制度です。

対象となるのは、「同居する18歳未満の子供を2人以上扶養・同居している親子世帯」で、ひとり親世帯も含みます。

上限は、礼金・仲介手数料の合算額で、最大「30万円」です。

もう一つの「障害者世帯・ひとり親世帯転居費用助成」も、転居費用の補助ですが、こちらは「ひとり親世帯」限定です。

対象は、「同居する18歳未満の子供を扶養するひとり親世帯」で、子供が1人でも応募できます。

上限は、礼金・仲介手数料の合算額で、最大「15万円」です。

小学生の子供がいれば区立住宅が3万円引きの「板橋区」

ここまで紹介したのは、民間の賃貸住宅を対象とした制度でした。

これ以外にも、自前で住宅を用意していて、一定の条件を満たすことで、家賃を割引する区があります。

例えば、「板橋区」の場合、「小学校6年生以下の子どもが1人以上いる世帯」は、家賃が月額で3万円割引になります。

もともと、区立住宅が、礼金、更新料、仲介手数料が不要で、家賃が96,300円~167,000円ですから、3万円の割引が付けば魅力的です。

新婚家庭でも区民住宅の家賃が3万円引きの「大田区」

「大田区」の区民住宅は、割引の対象範囲が広いのが特徴です。

「中学生以下の子どもがいる子育て世帯」、「三世代同居世帯」、そして「婚姻3年以内で夫婦のどちらかが35歳以下の新婚世帯」は、家賃が3万円割引になります。

割引前の家賃は92,000円~153,200円です。

5年間に渡り月額4万円安くなる「世田谷区」

「世田谷区」の、中堅所得層のファミリー世帯向けの賃貸住宅「せたがやの家」では、18歳未満の子どもがいる世帯には、最長5年間に渡り「月額4万円」が助成されます。

割引前の家賃は、11万円~15万円前後です。

制度は早いもの勝ち。思い立ったらすぐに確認を

自治体による補助制度は、家族構成以外にも、収入や居住年数などの制約があります。

ここでは、すべてに渡って触れることはできません。必ず、リンク先の区の制度紹介ページで確認してください。

特に、注意したいのは、引っ越し前に申し込みをしていないと、制度が利用できない場合があります。申し込み時期やタイミングは、必ずチェックしてください。

また、自治体の制度は、年度単位で運営されており、先着順で人数が限定されていたり、急に無くなることがあります。

思い立ったら、すぐに確認しましょう。

また、ここに掲載されていない区や、ほかの自治体でも、利用できる制度は少なくありません。

いま住んでいる自治体のホームページで、「家賃助成」「子育て」「ひとり親」「高齢者」など、自分の状況に近いキーワードで検索すると、意外なほど多くの制度が見つかります。

公的な制度は、それを知っていて、自分から申し込まないと利用できません。

まず、キーワードで検索し、窓口が分かったら、相談に行ってみましょう。

自分の状況であれば利用できる、魅力的な制度が見つかるかもしれません。

[シニアガイド編集部]