クラウドワーカーの平均年収は「186万円」。働き方で5倍も違う
クラウドソーシング会社による実態調査
企業からの仕事を、インターネット上で不特定多数の個人に仲介するサービスを「クラウドソーシング」とい言います。
その代表格である「ランサーズ」が、「フリーランス実態調査2018年版」を公開しました。
今回は、この資料をもとにして、フリーランスのクラウドワーカーとして、働いてる人の年収が、働き方のスタイルによって、どれぐらい違うのかを見てみましょう。
クラウドワーカーの平均年収は「186万円」
まず、一番知りたいデータから見てみましょう。
この調査による、クラウドワーカーの平均年収は「186万円」でした。
月額に直すと、「15万5千円」です。
「えっ、そんなに安いの」という人がいる一方で、「本当にそんなに稼げるの」と感じる人も多いでしょう。
もちろん、クラウドワーカー全員がこの収入というわけではありません。
働き方の違いで5倍も異なる年収
ランサーズの調査では、クラウドワーカーの働き方を次の4つに分けています。
- 副業系 すきまワーカー
常時雇用されているが、副業としてフリーランスの仕事に携わる。クラウドワーカーとしての収入は全収入の17%。 - 複業系 パラレルワーカー
雇用形態に関係なく、2社以上の企業と契約ベースで仕事に携わる。同じく36%。 - 自由業系 フリーワーカー
特定の勤務先はないが、独立したプロフェッショナル。同じく60%。 - 自営業系 独立オーナー
個人事業主、法人経営者で、1人で経営をしている。同じく81%。
スタイルの違いは、「クラウドワーカーとしての収入が、その人の全収入の何割を占めているか」で分かります。
同じクラウドワーカーと言っても、会社に勤めている人のアルバイトから、完全に本業にしている人まで、フリーランスとしての仕事に対する立ち位置が異なるのです。
もちろん、それぞれのスタイルによって、平均年収は大きく異なります。
フリーランス全体の平均年収は「186万円」ですが、働き方のスタイルによって、平均年収は「74万円」から「356万円」まで、ほぼ5倍の開きがあります。
仕事への向き合い方が違う4つのスタイル
ここからは、4つの働き方について、もう少し詳しくみていきましょう。
サラリーマンのアルバイトである「副業系 すきまワーカー」は、半分以上の人の年収が10万円未満です。
年収が10万円未満ということは、月に1万円を稼げていないことになります。
実世界の仕事と掛け持ちをしている「複業系 パラレルワーカー」では、平均年収が「154万円」まで増えます。
特定の勤務先がなく、クラウドワーカーが本業である「自由業系 フリーワーカー」は、平均年収は「154万円」ですが、「200~400万円」を稼いでいる人が増えてきます。
最後の「自営業系 独立オーナー」は、クラウドワーカーとしての収入が90%以上という人が多く、完全に本業となっています。平均年収も「356万円」と高く、他の働き方の2倍~5倍に達します。
本業としてフリーランスの仕事に向き合うことが、高い収入に結びついていることが分かります。
「稼ぐ」ためには、それなりの努力が必要
クラウドソーシングをベースに仕事を受けるクラウドワーカーの収入は、仕事のスタイルによって何倍もの差が出ることが分かりました。
一定以上の収入を得るためには、それなりの時間を割いて努力することが必要です。
クラウドワーカーとして働き始める際には、自分はどのような働き方ができるのかを考えて、その上で、目標とする収入が得られるかどうかを検証してみましょう。
一定のスキルがあって、かけた時間なりの収入を得るめどが立つのならば良いのですが、時間も無くスキルもないのであれば、再検討する余地があります。
確実な収入が目的であるならば、実世界でアルバイトやパートをするという選択肢も検討してみましょう。