2018年分の医療費控除の申告はスマホで可能に!?

[2018/6/26 00:00]

還付申告だけならスマホでOKに

「給与所得者については、医療費控除などの還付申告がスマホだけで可能になる」ことが分かりました。

これは、国税庁が公開した資料によるもので、早ければ、2018年分の申告から可能となります。

スマホ申告に向け2つの改善

所得税の還付申告では、税務署が提供している電子申告システム「e-Tax」(イータックス)を利用します。

しかし、e-Taxをスマホで利用しようとすると、2つの壁がありました。

  • e-Taxの画面がパソコン用のため、スマホでは使いにくい
  • 身元確認用に「マイナンバーカード」を読み取るためのカードリーダーが、スマホでは使えない

そのため、次のような対策が行なわれます。

  • e-Taxにスマホ専用画面を用意する
  • 税務署で本人確認をした上で、IDとパスワードを発行し、カードリーダーを不要とする
出典:国税庁

いずれも、「平成31年1月導入予定」としていいますので、早ければ、2018年分の申告から利用できます。

なお、一部のスマホに備わっている読み取り機能を利用して、マイナンバーカードを利用する方法も検討されているようです。

出典:国税庁

パソコンのe-Taxも始めやすく

パソコンからe-Taxを始める場合の手順も改善されます。

これまでは、マイナンバーカードを持っていても、e-Taxを開始するという届け出をして、IDとパスワードを発行してもらう必要がありました。

この手続きが不要となるので、マイナンバーカードと、専用のICカードリーダーがあればe-Taxが始められます。

また、マイナンバーカードを持っていない場合も、税務署でIDとパスワードを発行してもらうことでカードリーダー無しで始められる可能性があります。

出典:国税庁

年末に向けて準備を進めよう

今回の情報公開は、まだ限られた内容に留まっています。

例えば、税務署でのIDとパスワードの発行は「税務署で職員との対面による本人確認」とありますが、具体的な手順は明らかではありません。

2018年の年末に近づくにつれて、所得税の申告について、もっと具体的な情報が出てくるでしょう。

マイナンバー制度の導入以来、大きな変化が続く申告システムですが、今年も大きな改変があると覚悟して、準備をしておきましょう。

[シニアガイド編集部]