みんな知らずに使ってる!? 「不動産売買用語」の認知度ランキング

[2018/6/28 00:00]

不動産関連の比較査定サイト「スマイスター」が、「不動産売買用語の認知度ランキング」を公開しています。

2018年5月に、スマイスターの利用者150人を対象に行なわれたアンケートですが、かなり面白い結果が出ています。

このアンケートでは、不動産売買用語と、それについて次の3択で回答しています。

今回のアンケートで、「内容まで知っている」が一番多かった不動産売買用語は、「買取」でした。

しかし、「内容まで知っている」人は37.3%しかいません。「聞いたことがある」が48.0%、「知らない」が14.7%でした。

つまり、不動産関連のサイトを訪れている人でも、多くの人は不動産売買に関わる基本的な用語も知らないことが分かります。

一番良く知られている「買取」でも、その意味が分かっている人は4割もいません。

不動産売買に関する用語の意味を知らないということは、その取引の内容が正確に把握できていないということにつながります。

この記事では、「内容まで知っている」が多い3つの用語と、「内容まで知っている」が少ない3つの用語を、スマイスターのリリースに基づいて解説します。

なお、それぞれの用語についての「内容まで知っている」割合の一覧は、記事末に掲載しています。

「内容まで知っている」率が高い不動産売買用語の1位は「買取」、2位は「市街化区域・市街化調整区域」、3位が「元金均等・元利均等」でした。

「買取」
一般的な不動産仲介会社と媒介契約を締結し、買主を見つけて売却するものではなく、不動産買取業者が直接その不動産を買い取るというものです。買主を探す必要がないため、短期間での売却が可能な一方、一般的な相場よりも2～3割安い値段で買い取られるケースが多くあります。相続物件の売却やすぐに現金化を望んでいる場合などに有効な売却方法です。
「市街化区域・市街化調整区域」
市街化区域は、都市計画法に定められる区域区分で、既に市街地を形成している区域で10年以内に優先的かつ計画的に市街地を図るべき区域とされています。一方、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域で、この区域に建築可能な建物は制限されているため、土地の区画形質を変更する場合には許可が必要となります。
「元金均等・元利均等」
住宅ローンの返済方法の種類です。元金均等は、最初は返済額が多いが、元金の減りに比例して利息分が減るため、毎月の返済額が徐々に減っていきます。一方、元利均等は、毎月の返済額は変わりませんが、元金均等と比例すると利息総額が増える結果になります。

「内容まで知っている」率が低い不動産売買用語の1位は「インスペクション」、2位は「スケルトン・インフィル」、3位が「レインズ」でした。

「インスペクション」
建築士、住宅診断士など設計・施工に詳しい専門家が、住宅の劣化状況や欠陥の有無などを客観的に調査・検査することで、2018年の4月から中古住宅の取引の際にその説明が義務化されました。
「スケルトン・インフィル」
建物のスケルトン(住宅の骨組みにあたる構造躯体)とインフィル(設備・内装)とを分離した工法を取ることで、耐久性や可変性にすぐれているとされる建物の方式のことです。
「リースバック」
売却した自宅などの不動産の買主とリース契約を締結し、賃料を払うことでそのまま不動産を利用することです。一見メリットが大きいように見えますが、オーバーローン状態の場合は、売却後も住宅ローンの支払い義務が残ります。

「不動産売買時に必要な用語」と、その用語の「内容まで知っている」という割合を並べています。

[シニアガイド編集部]