年間10万人もいる、日本の介護離職者
[2018/7/18 00:00]
介護離職者は「年間10万人」
2017年に、介護や看護のために離職した人は、99,100人に上ることが、総務省の調査で分かりました。
5年前に比べて、わずかに減っていますが、依然として年間10万人が介護離職していることになります。
離職者の4分の3は女性
介護離職者のうち、男性は24.2%、女性は75.8%でした。
女性の方が3倍も多く、介護の負担が女性に掛かっている様子が伺えます。
再就職できる人は4人に1人
また、いったん介護離職した人のうち、1年以内に別の職を得た人は24.8%に留まっています。
いったん介護離職すると、再び就職することが難しい状況であることが分かります。
また、再就職率は、男性が32.1%なのに対し、女性は22.6%に留まっており、ここでも男女差があります。
そして、再就職率が高い男性でも、1年以内に再就職できるのは、3人に1人しかいません。
女性の場合は4人に1人しか再就職できず、うかつに離職すると、収入が途絶える可能性が高いことが分かります。
介護離職を検討する前に、地域包括支援センターなどの公的窓口に相談し、離職しないですむ方法を検討しましょう。
離職しない場合も負担は覚悟
最後に、離職せずに、介護を続けている正規雇用者について見てみましょう。
介護の負担の大きさを示す「介護日数」を見ると、男性の場合は「月に3日以内」が一番多いのに対して、女性は「週に6日以上」が多く、より負担がかかっていることが分かります。
しかし、男性でも「週に6日以上」という人は20%を超えており、仕事のかたわらで重い介護負担に耐えている様子が伺えます。