介護が始まると「時間」と「仕事」と「お金」に影響が出る
[2018/8/5 00:00]
介護に携わっている家族へのアンケート
介護情報サイト「安心介護」が、「介護をする家族の生活についての意識調査」の結果を公開しています。
2018年6月に行なわれたインターネットアンケートには、介護をしている394人が回答しています。
なお、回答者の内訳は、男性72人、女性322人でした。
自分自身の「時間」が無くなる
「生活や仕事などで変化があったこと」で、一番多いのは「時間」でした。
介護が始まると、訪問介護や通院など、介護対象者のスケジュールが中心になり、自分の自由になる時間が激減します。
また、「仕事」と「お金」にも、大きな影響が出ます。
介護離職の経験者は4人に1人
介護をするために「介護離職の経験がある」人は25.5%もいます。
そして、現在は離職していなくても、近々離職する予定の人もいます。
介護を始めた人のうち、少なくとも4人に1人は「介護離職」に追い込まれていることが分かります。
介護の費用が「貯金」から出ている人が多い
「介護離職後の生活費」を支えているのは、「自分の貯金」が一番多く、半分を超えています。
二番目も「家族(夫や子供など)の収入」です。
親の介護に掛かる費用は、親の年金や貯金を使うことが基本とされていますが、実際には、子供とその家族の負担になっていることが分かります。
また、「自分の貯金」「親の貯金」など、限りがある資金に頼って生活している人が多いのも問題です。
勤務を続けている人も、「有給」以外は使いこなせていない
一方、回答者の7~8割は、「介護離職の経験や予定はない」人です。
つまり、介護が始まっても、職場の制度を活用しながら勤務を続ける人の方が多いことが分かります。
介護をする際に利用する制度としては、「有給制度(有給休暇)」が多く、4割の人に利用されています。
しかし、それ以外の「介護休暇」や「介護休業制度」などの制度の利用者は10%を切っています。
介護が始まっても勤め続けることができるように、制度に対する知識を広めることが課題となっています。