初めて迎える「新盆」の基礎知識
「新盆」に関するQ&A
故人の四十九日忌を終えて、初めて迎えるお盆を「新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)」と言います。
新盆は、新盆だけの決まりごとがあります。
ここでは、新盆について、メモリアルアートの大野屋に寄せられた質問と回答をまとめました。
新盆に関しては、過去にも記事を掲載していますので、記事末の関連記事を参照してください。
四十九日を迎えていないのですが、今年は新盆にあたるのでしょうか
新盆とは四十九日を過ぎて初めてくるお盆のことです。亡くなったばかりで、四十九日前にお盆がくる場合は、翌年が新盆になります。
新盆で準備するものは普段のお盆と違うと良く聞きますが、どんなところが違うのでしょうか
新盆に限り、白い無地の提灯「白紋天(しろもんてん)」を飾ります。初めて家に帰って来る霊を清浄無垢の白で迎えるという意味があり、その灯りによって、精霊は迷うことなく家までたどり着けると言われています。
白紋天は千円から三千円程度で購入できます。飾る場所は軒先や縁側、そういった場所がなければ仏壇の前に吊るしても構いません。
白紋天は新盆のときだけ飾るものなので、お盆が終わったら処分します。以前は、自宅の庭でお焚き上げしたり、川に流したり、菩提寺に持っていき供養してもらいましたが、最近は提灯を自宅で燃やすことは難しくなっていますので、白い紙などに包んで燃えるごみとして処分することが多くなっています。
初めてのお盆を迎えますが、迎え火・送り火の焚き方がわかりません。マンション住まいですが、ベランダで焚いてもよいものなのでしょうか
迎え火は8月13日、送り火は15日(または16日)に、それぞれ霊をお迎えする、送り出すという意味を込めて焚きます。
用意するものは、「ほうろく」と呼ばれる素焼きのお皿と、「おがら」(麻の皮を剥いだ後に残る芯の部分) で、これらはスーパーなどで購入することもできます。
また、最近ではマンションにお住まいの方も増えており、「どこで迎え火・送り火を焚けばいいのか」というご質問も多くいただきます。
ベランダで火を焚くと、少量であっても火災報知器が作動したり、煙でご近所に迷惑をかけることがあります。許可を得て、住民共有の庭や屋外のエントランスなどで焚くことをおすすめします。
今年、母の新盆を迎えます。提灯は、必ず必要ですか
決まりごとではございませんが、盆提灯は仏様やご先祖様の霊が迷わず行き来できるように目印として実際火を炊くことができない代わりとするものです。
にぎやかに仏様をお迎えするためにも、ご兄弟の方がいれば、相談してみてはいかがでしょうか。最近では、マンション住まいでも違和感のないシンプルなデザインや小型の提灯などを求められる方も多いようで、さまざなデザインのものが販売されています。
実家の父の新盆の法要に招かれました。何を持っていったらよいですか、真夏ですが喪服を着なくてはいけないのでしょうか
法要のあとに会食があったり、引き出物が用意されている場合があります。地域性や親族間の慣習などに影響されますが、お持ちする御仏前は、出席する方が一人の場合は1~2万円、ご夫婦で出席する場合は2~3万円位が目安です。
また、御供物としてお父様の好物等をお持ちになられてはいかがでしょうか。
当日の服装は、施主の意向にもよりますが、喪服や地味な色のスーツやワンピースなどが基本です。暑い時期ですのでお墓参りなど屋外では上着を脱いでも良いですが、あまり肌の露出が多くなりすぎないよう注意しましょう。