過去1年間に、家族が必要とする食料が買えなかった人は13.7%
家計は「ゆとりがある人」より、「苦しい人」が多い
あなたは今の暮らし向きをどう感じていますか。
国の研究機関である社会保障・人口問題研究所が約2万人を対象した調査によれば、一番多いのは「普通」でした。
「ゆとりがある」という人よりは、「苦しい」という人の方が多く、「やや苦しい」と「大変苦しい」を足すと、3分の1を超えます。
では、具体的に、どのあたりで、生活の苦しさを感じているのでしょう。
食料や衣服で困る人は1割強
「過去1年間に経済的な理由で、家族が必要とする食料が買えなかった」人は、13.7%でした。
「よくあった」から「まれにあった」までの差はあるものの、かなり高い割合の人が食料が買えないという体験をしています。
同じように、「衣服が買えなかった」という人は15.0%でした。
衣服の方が、食料よりも、少しだけ多くなっています。
公共料金の未払いは3~5%
「過去1年間に公共料金や家賃など、生活を支えるのに必要な料金を滞納したり、未払いになった人」は、3~5%います。
公共料金などは、滞納するとすぐに生活に困るものと、滞納してもあまり困らないものがありますが、滞納や未払いの割合には、あまり差がありません。
「不意の出費に備えた貯金」ができていない人は15%
「金銭的な理由でできないこと」を聞いています。
一番多いのは「不意の出費に備えた貯金」で15%を超えています。
目的はさておき、貯金を作るのが難しいのは、みんなが感じていることのようです。
そして、「冷暖房などで家の中を快適な温度に保つこと」と「親戚の冠婚葬祭への出席(ご祝儀を含む)」が続きます。
これらは、比較的、我慢しやすいことなので、真っ先に節約の対象となるのでしょう。
お金が理由で買えない耐久消費財は「自家用車」
「金銭的な理由で、買えない耐久消費財」としては、「自家用車」が挙がっています。
公共交通機関が発達していない地域で、自家用車が無いのは、かなり苦しい生活を強いられます。
ひとり親世帯と一人暮らしの男性はお金に困りやすい
もとの調査によれば、「金銭的な理由でできない」という回答が多いのは、ひとり親世帯と、一人暮らしの男性世帯(高齢/非高齢含む)が多いとしています。
それぞれの世帯によって、必要とされるお金用途は異なりますが、今回の調査結果を見ると、お金に困ったときに起こりやすいことが少しだけ分かります。
少しでも予兆を感じたら、収入や支出をチェックしてみましょう。