死後の葬儀/納骨が予約できる大和市の終活事業

[2018/8/24 00:02]

神奈川県大和市の終活支援事業

神奈川県大和市では、2018年6月から「おひとり様などの終活支援事業」を開始しました。

この事業は、「市民の死後の不安を軽減する」ことを目的としています。

生前に葬祭業者と契約

「おひとり様などの終活支援事業」は、次のような手順で行なわれます。

  • 大和市が提供するリストをもとに、葬祭業者と市民が契約を行なう
  • 生前契約締結確認後、市の支援事業の登録者となったことを示す「登録カード」を市が発行する
  • 市が、登録者の情報を管理し、定期的に安否確認を実施する
  • 登録者の死後、契約した葬祭業者が生前契約内容(葬儀/納骨)を行なう
  • 事前に連絡の希望があった場合のみ、登録者の知人や親族などに死去やお墓の情報を連絡する

この制度の対象者は、市内在住であれば、経済的な状況や別居の親族の有無は問いません。

また、大和市で暮らす親を心配した遠方の親族による相談も可能です。

この制度の利用者は、自分の葬儀などの段取りが生前にできていることや、死亡の事実などの情報を必要な人に連絡する仕組みがあることで、安心して晩年を過ごすことができます。

なお、葬儀等の生前契約の費用は対象者の自己負担で、市による補助金などはありません。

葬儀・納骨以外の支援について

「登録カード」が発行された人に対しては、葬儀や納骨以外にも、死後の遺品の整理や各種契約の解除などについて相談を受け、関係機関につなぎます。

最終的には、大和市が、不安を抱える市民の最初の相談先「わたしの終活コンシェルジュ」として機能することを目指しています。

同様の制度としては、神奈川県横須賀市の「終活情報登録伝達事業」(通称:わたしの終活登録)がありますが、横須賀市が個人情報の管理に重点を置いているのに対し、大和市は葬儀と納骨の事前予約に重点を置いています。

大和市の制度が、一人暮らしの人の大きな不安である、自分が死んだ後の葬儀と納骨という不安の解消を目的としているためです。

[シニアガイド編集部]