自分の遺品を売って欲しいと思う人は7割以上。売りたいと思う遺族は2割強
遺品整理についてのアンケート
不用品買取業者のエコリングが、「遺品整理に関する意識調査」の結果を公開しています。
2018年7月に行なわれたインターネット調査では、全国の40~50代の男女1,129人が回答しています。
売ってお金にしてほしいと思っている人は多い
「自分に万が一のことがあった時は、不用品を売却し、換金してほしい」という人は77.5%でした。
かなり多くの人が、自分の遺品を売却して換金されることに抵抗がないとしています。
自分が片付けるとなると、売ってしまう気になりにくい
一方で、「実際に遺品整理をしたことがある人」のうち、「買取業者に頼むという選択をした」人は、22.2%でした。
いざ、自分が、家族の遺品を整理する際に、売却して換金することに思いが及ぶ人は、4人に1人ぐらいしかいません。
その理由の1つとして、どこに売ったら良いのかわからないという点もあるでしょう。
例えば、時計や指輪などのアクセサリー、骨董品や家電などは、不用品買取業者が買取をしてくれます。
また、書籍やCD/DVD、そして和服などについては、専門の買取業者がいるので処分できます。
しかし、一般の家財は、タダで引き取って貰えれば良い方で、処分料を取られる場合も珍しくありません。
ある老人ホームでの事例
最後に、ある老人ホームで取材した遺品整理の流れを紹介して、終わりとします。
このケースでは、一人で入居していた女性の部屋を2週間以内に片付け、最終的なモノの処分も1カ月以内で終わらせていました。
手順は次の通りです。
- 買取してもらえる可能性がある、アクセサリー類と和服については、いったん別に保管する。
- 家電や大きな家具類については、老人ホーム側に相談し、再利用してもらえるものは無償で譲る。
- 老人ホームが必要としない家電/家具、日常的な服などの家財については、片付け専門の業者に有償で片付けてもらう。
- アクセサリーと和服については、出張買取をする業者に見てもらい、価値のあるものを引き取ってもらう。
- 値段のつかなかったアクセサリーや和服は、地区の婦人会バザーに無償で提供する。
1カ月以内で片付けを終わらせたコツは、「そのモノの価値を認めてくれて、誰かが引き取ってくれる可能性があれば、タダでも良いので差し上げる。タダでもいらないと分かっているものは、お金を出して処分してもらう」だそうです。
買取業者には、「もし、誰かが使ってくれる可能性があるのであれば、値段は付けなくても良いので引き取って欲しい」とお願いしたそうです。
それでも残ったものは、バザーに無償で提供しました。
「自分で集めたものだと、下手に価値が分かるので、売値にこだわってしまうが、親とはいえ他人が集めたものだったので、売値にこだわらず片付けることを優先できた」とおっしゃっていました。
家族や自分のものを片付けるときにも、他人になったつもりで客観的に見ると、冷静に片付けができるのかもしれません。