自分の遺品を売って欲しいと思う人は7割以上。売りたいと思う遺族は2割強

[2018/8/27 00:00]

遺品整理についてのアンケート

不用品買取業者のエコリングが、「遺品整理に関する意識調査」の結果を公開しています。

2018年7月に行なわれたインターネット調査では、全国の40~50代の男女1,129人が回答しています。

売ってお金にしてほしいと思っている人は多い

「自分に万が一のことがあった時は、不用品を売却し、換金してほしい」という人は77.5%でした。

かなり多くの人が、自分の遺品を売却して換金されることに抵抗がないとしています。

出典:データを基に編集部が作成

自分が片付けるとなると、売ってしまう気になりにくい

一方で、「実際に遺品整理をしたことがある人」のうち、「買取業者に頼むという選択をした」人は、22.2%でした。

いざ、自分が、家族の遺品を整理する際に、売却して換金することに思いが及ぶ人は、4人に1人ぐらいしかいません。

出典:データを基に編集部が作成

その理由の1つとして、どこに売ったら良いのかわからないという点もあるでしょう。

例えば、時計や指輪などのアクセサリー、骨董品や家電などは、不用品買取業者が買取をしてくれます。

また、書籍やCD/DVD、そして和服などについては、専門の買取業者がいるので処分できます。

しかし、一般の家財は、タダで引き取って貰えれば良い方で、処分料を取られる場合も珍しくありません。

ある老人ホームでの事例

最後に、ある老人ホームで取材した遺品整理の流れを紹介して、終わりとします。

このケースでは、一人で入居していた女性の部屋を2週間以内に片付け、最終的なモノの処分も1カ月以内で終わらせていました。

手順は次の通りです。

  • 買取してもらえる可能性がある、アクセサリー類と和服については、いったん別に保管する。
  • 家電や大きな家具類については、老人ホーム側に相談し、再利用してもらえるものは無償で譲る。
  • 老人ホームが必要としない家電/家具、日常的な服などの家財については、片付け専門の業者に有償で片付けてもらう。
  • アクセサリーと和服については、出張買取をする業者に見てもらい、価値のあるものを引き取ってもらう。
  • 値段のつかなかったアクセサリーや和服は、地区の婦人会バザーに無償で提供する。

1カ月以内で片付けを終わらせたコツは、「そのモノの価値を認めてくれて、誰かが引き取ってくれる可能性があれば、タダでも良いので差し上げる。タダでもいらないと分かっているものは、お金を出して処分してもらう」だそうです。

買取業者には、「もし、誰かが使ってくれる可能性があるのであれば、値段は付けなくても良いので引き取って欲しい」とお願いしたそうです。

それでも残ったものは、バザーに無償で提供しました。

「自分で集めたものだと、下手に価値が分かるので、売値にこだわってしまうが、親とはいえ他人が集めたものだったので、売値にこだわらず片付けることを優先できた」とおっしゃっていました。

家族や自分のものを片付けるときにも、他人になったつもりで客観的に見ると、冷静に片付けができるのかもしれません。

[シニアガイド編集部]