高齢者の事故の8割以上は「ころぶ」ことが原因

[2018/9/22 00:00]

東京消防庁が警告

東京消防庁が、65歳以上の高齢者の「ころぶ事故」について警告しています。

「ころぶ事故」は、救急車で運ばれる高齢者の事故の、8割以上を占めています。

室内でも屋外でも「ころぶ事故」は起きる

東京消防庁が、「ころぶ事故」の例として挙げているのは、次のような例です。

  • 何も掴まずに立ち上がってころぶ
  • 立ったまま靴下を履いてころぶ
  • 部屋の敷居につまづく
  • バスなどの乗り降りの段差でころぶ
  • エスカレーターで手すりに掴まらずにころぶ

高齢者事故の8割が「ころぶ事故」

2017年(平成29年)において、救急搬送された高齢者は「76,889人」でした。

このうち、「ころぶ事故」は82.3%を占めています。

出典:東京消防庁

高齢になればなるほど危ない

年齢別に見ると、救急車で運ばれた数は80代が多くなっています。

そして、その年齢の人口に対する、救急車で運ばれた数の割合で見ると、年齢が高くなるほど事故が起きる率が高いことが分かります。

つまり、高齢になればなるほど、「ころぶ事故」に遭いやすいのです。

出典:東京消防庁

「ころぶ事故」の4割は入院が必要

「ころぶ事故」による怪我では、「生命の危険はないが、入院の必要がある」とされる「中等症」が約4割を占めています。

「ころぶ事故」では、「中等症」の割合が他の事故よりも高く、大きな怪我に結びつきやすいことが分かります。

さらに、少数ですが、死者も出ていることも見逃せません。

出典:東京消防庁

「ころぶ事故」は自宅で起きやすい

ころぶ事故が起きた場所の半分以上は「住宅等居住場所」、つまり「自宅」です。

実は、「ころぶ事故」に気をつけなければいけない場所は「自宅」なのです。

出典:東京消防庁

自分の部屋や寝室が一番危ない

さらに詳しくみると、事故が多いのは、次の場所です。

特に、1位の「居室、寝室」は、他の場所とは大きな差があります。

つまり、「自宅」の「自分の部屋」にいるときこそ、「ころぶ事故」に注意する必要があるのです。

自分の部屋は、そこにいる時間が長く、日常生活のいろいろな作業をする場所だです。それだけに、慣れた動作をするときも「ころぶ事故」に注意しましょう。

出典:東京消防庁
[シニアガイド編集部]