仕事が見つからず、就職をあきらめるシニアが3割以上もいる
シニアの仕事についての調査
リクルートジョブズの研究機関であるジョブズリサーチセンターが、「シニア層の就業実態・意識調査2018」を公開しています。
この調査は、2018年3月に行なわれ、60歳~74歳の男女6千人のデータを集めています。
この記事では、シニアが仕事を探すときの問題に絞って紹介します。
仕事が見つからない人が3割以上いる
「5年以内に仕事探しをした経験」がある人は、回答者の28.5%でした。
仕事探しをした結果では、「新しい仕事が決まった」人が4割を超えています。
しかし、「仕事探しをしたが、見つからずに、現在は仕事探しをやめている」という人も3割以上います。
つまり、シニアの場合、仕事を探しても見つからずに諦めている人がいることが分かります。
仕事が見つからない人は、女性に多く、年齢が進むほど増えていきます。
お金よりも無理なく働けることが優先
仕事探しをした人に、求職中に重視したことを聞いています。
一番多いのは「勤務時間」でした。
二番目以降は、「勤務地」「勤務日数」「通勤時間」などが続きます。
「賃金・給与」よりも、勤務時間や勤務日数についての要望が上なのは、無理なく働けることを重視しているからでしょう。
また、「仕事内容が体力的に見あうかどうか」を挙げている人が多いのも、同じ理由でしょう。
年齢制限が気になる
仕事探しをして仕事が見つかった人に、仕事探しをする中で感じたことを聞いています。
一番多く挙がったのは、「年齢の制限が低い/幅がせまい」でした。
やはり、年齢が高いと仕事が見つかりづらいと感じていることが分かります。
そして、「給料が安い」「業種が限られている」「そもそもの求人数が少ない」などが続きます。
シニアが希望する短時間勤務への対応が必要
ジョブズリサーチセンターによれば、仕事をしていない状態のシニアが希望する勤務時間は「4~5時間」が、勤務日数も「週1~3日」が多く、企業が希望する週5日8時間勤務と合っていません。
企業が前提としている週5日8時間という働き方が、シニアが仕事を探す際に、一つの壁になっている可能性があります。
働くシニアをもっと増やすためには、シニア側の要望に合わせて、企業の制度が変わっていく必要があるでしょう。