高速道路で「逆走」した人の66%が65歳以上
高速道路の逆走が問題に
NEXCO東日本(東日本高速道路)が、高速道路上での「逆走」について情報を公開しています。
「逆走」とは、道路上を定められた進行方向とは、逆の方向に運転してしまうことを言います。
特に、高速道路では逆走による事故が多く、問題となっています。
この記事では、逆走についての基本的な知識を紹介します。
「逆走」は年間200件以上
全国の高速道路上では、年間200件以上の「逆走」が発生しています。
つまり、2日に1回以上の割合で、逆走が起きています。
特に、高速道路の場合、一方通行であることを前提にして、速度を上げて運転しています。そこに、予期していない逆走車が現れると、事故につながりやすいのです。
また、高速道路での逆走事故は、一般の事故のよりも40倍も死亡率が高くなります。
逆走事故では、こちらが時速100km/hで進んでいるときに、逆走車が時速100km/hで向かってきますから、正面衝突したときの相対速度は200km/hになります。
荒っぽいたとえで言えば、時速200kmで壁にぶつかるようなものですから、一般の事故よりも衝撃が大きく、死亡事故につながりやすいのです。
そして、「逆走」をしてしまったドライバーの年齢を見ると、その3分の2が、「65歳以上」の高齢者です。
逆走車を発見したら「走行車線」に
高速道路上で、逆走してくる車を見つけたら、どうしたら良いのでしょう。
逆走車は、追い越し車線を走ってくる傾向があります。
自分の車を走行車線へ移動しましょう。
その上で、携帯電話からの110番や、料金所などの係員、休憩施設などにある非常電話で通報しましょう。
危険ですから、車内からの電話は、必ず同乗者がかけてください。
自分が逆走してしまったら
自分が逆走していることに気がついたら、次のように行動します。
- 安全な場所に停車し、ハザードランプを点灯する
- 近くの安全な場所に避難し、車から出る
- 110番か非常電話で通報する
逆走しやすいポイント
高速道路において逆走が起こりやすい場所は、次の3つです。
- インターチェンジ(IC)や料金所付近
- 料金所出口
- サービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)
例えば、出口付近では、目的の出口を通過してしまい、あわてて降りようとして、入り口車線を逆走してしまいます。
また、一般道から高速道路に入るときに、料金所の入口ではなく、出口から入って逆走してしまいます。
サービスエリアから出るときには、曲がる方向を間違えて、本線を逆走してしまうことがあります。
高速道路の周辺で、進路を選ぶ際には、周囲の標識に注意して、自分の進む方向を確かめてください。