若い女性の9割以上は「将来、公的年金だけでは生活できない」と考えている

[2018/10/30 00:00]

20代と30代に聞いた「公的年金」

KDDIが、「ワカモノの資産運用に関する調査2018」の結果を公開しています。

2018年6月にインターネット経由で行なわれた調査では、全国の20歳~39歳で、仕事をしている男女500人ずつが回答しています。

ここでは「公的年金」に関する回答を紹介します。

「国がやっていても不安」

公的年金に対して、「国が運営・管理していても不安だ」という人が71.8%でした。

男女別にみると、女性の方が不安と感じている人が多くなっています。

出典:データを基に編集部が作成

「運用が不透明」

また、「公的年金の積立金運用は不透明だ」と感じている人は82.3%でした。

不透明だと感じている女性は、男性に比べて15%近くも多くなっています。

出典:データを基に編集部が作成

「掛金以上にはもらえない」

「将来、受給できる年金額が掛金以上になると思わない」という人が83.0%でした。

これも、女性の方が多く、公的年金制度に対する不信感の強さが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

「将来、公的年金だけでは生活できない」

「老後の生活について、公的年金のみでは生活できない」と思う人は86.0%でした。

これは男性でも80%を超えており、女性では90%を超えています。

「年金保険料を払っていても、それで生活できるだけの年金が貰えるわけではない」と考えている人が、きわめて多いことが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

不安は募るが対策は見つかっていない

すべての回答において、20代と30代の公的年金への不信感の強さを表す結果となりました。

しかし、それに対する対策を取っている人は多くありません。

例えば、公的年金を補う有力な制度として、「個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)」があります。

しかし、この調査では、iDeCoの存在を知っていた人は「51.9%」、魅力的だと思う人は「46.7%」に留まっています。

公的年金制度は信用できないけれど、それに対する対策はまだ見つかっていないというのが、現実なのでしょう。

[シニアガイド編集部]