8割の世帯が老後を心配。老後の生活費は「月に27万円」と想定
二人以上の世帯に聞いた「老後の生活」
日本銀行系の金融広報中央委員会が「家計の金融行動に関する世論調査」の結果を公開しています。
この記事では、このうち「二人以上世帯の調査」から、老後の生活に関する項目を紹介します。
この調査は、2018年6月から7月にかけて、訪問と郵送で行なわれました。
最終的に、3,579世帯から回答を得ています。
「老後を心配している」人が8割
「老後の暮らしの経済面の状況」を聞くと、「多少心配である」または「非常に心配である」という回答が79%を占めています。
程度の差こそあれ、ほぼ8割の人が、老後に対して不安を抱いています。
「年金」と「貯金」が不安
「老後の暮らしを心配している理由」では、「年金や保険が十分ではないから」と「十分な金融資産(預金や株式など)がないから」の2つが多く挙がっています。
それでも頼りにしている「公的年金」
しかし、「老後の生活費の収入源」で、一番頼りにしているのは、やはり「公的年金」です。
二番目は「就業による収入」、三番目は「企業年金、個人年金、保険金」ですが、公的年金に比べると、かなり差があります。
年金で最低限の生活はできそう
では、「公的年金」と「企業年金」の2つの年金で、老後の生活費はまかなえるのでしょうか。、
52%の人は「ゆとりはないが、日常生活費程度はまかなえる」と考えています。
しかし、42%の人は「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と答えています。
いずれにしても、「さほど不自由なく暮らせる」と思っている人は5%しかいません。
老後の生活費は、月に「27万円」
最後に、「老後の生活費として、最低限、毎月必要な金額」を聞いています。
これは平均で「27万円」でした。
現在、厚生年金の支給額の目安が夫婦で22万円ですから、公的年金以外の収入か金融資産が必要になると想定しています。
「年金の支給開始時に必要な金融資産」も聞いていますが、こちらは平均で「2,067万円」でした。
年金の支給が始まるまでに溜めるお金の目標は「2千万円」が、一つの目安のようです。