健康の秘訣は「友達付き合い」と「ご近所付き合い」

友達付き合いをすると健康になれる
実は、友達や近所の人ときちんと付き合っている人ほど、健康であるという調査結果が出ているのです。
それもいい加減なアンケートなどではなく、厚労省の「中高年者縦断調査」という十数年に渡って行なわれている、まっとうな調査です。
「健康」は、充実した生活のために欠かせない用途です。
人と付き合うだけで、健康になれるのならば、こんなに良いことはありません。
手短にお話しますので、最後までお付き合いください。
友達付き合いを「しない」人は、健康な人が少ない
まず、肝心のデータを見てみましょう。
「友達付き合い」を「しない」と答えている人で、自分の健康状態を「良い」としている人は、60%ちょっとです。
しかし、「友達付き合い」を「いつもする」と答えている人では、健康状態が「良い」人は80%を超えています。
つまり、「友達付き合いをしない人」と、「友達付き合いをいつもする」人とでは、健康状態が良い人は20%以上も差があります。
控えめな言い方をしても「いつも友達付き合いをしている人は、しない人よりも、健康状態が良いと思っている割合が高い」とは言えます。
極端な言い方をすれば、「友達付き合いをすると、健康になれる」ということでしょう。

近所付き合いでも健康になれる
そして、お付き合いをすると健康になれるのは、友達だけではありません。
「ご近所付き合い」を「しない人」と「いつもする人」の間でも、健康状態に11%の差があります。
「ご近所付き合いをしても、健康になれる」のです。

男性は、家族以外に「頼りになる人」がいない
さて、ここまで述べたのは、実は統計的な結果です。
原因と結果が逆で、「健康だからこそ、お付き合いに力が入っている」という可能性もあります。
友達付き合いや近所付き合いをすれば健康になれるかどうかは、本当は分かりません。
しかし、男性の場合、健康への寄与という理由以外にも、友達やご近所と、きちんとお付き合いしたほうが良い理由が、同じ調査で明らかになっています。
下のグラフは、「日頃から何かと頼りにしている相手」という質問の結果です。

男女とも「同居している家族/親族」が一番多いのですが、同じなのはそこまでです。
頼りにしている人として、「友人」を挙げている女性は40%以上いるのに、男性は30%そこそこです。
「近所の人」も同様で、女性は20%を超えますが、男性は15%ほどです。
そして、「頼る人がいない」女性は3%なのに、男性は10%近くいます。
つまり、男性は、同居している家族以外とはつながりが薄く、人付き合いが下手なのです。
例えば、「家族」であっても、別居しただけで関係が遠くなっているのは、積極的にコミュニケーションを取っていない証拠です。
このまま行くと、万一、配偶者に先立たれて一人暮らしになったときには、「誰とも、一週間以上も会話がない」という状態になりかねません。
「健康に寄与する」かどうかは、さておき、同居の家族と会社の同僚以外の人と、あいさつをすることから始めましょう。
少しでも機会を捉えて、「友達付き合い」や「近所付き合い」ができるようになれば、自然と健康も付いてくるでしょう。