総務省が「ふるさと納税」の返礼率が3割以上のリストを追加公開
[2018/12/28 00:00]
総務省がリストを公開
総務省は、「ふるさと納税」について、返礼率(へんれいりつ)が高かったり、地場産品以外を送っている地方自治体のリストを公開しました。
総務省は、ふるさと納税についての「通知」によるルールを守っていない自治体を調査し、名前を公開しています。
今回、公開されたのは、2018年12月20日の時点で再調査されたものです。
今回は「返礼割合が実質3割超の返礼品を送付している団体」として52団体、「地場産品以外の返礼品を送付している団体」として100団体の名前が公開されています。
ポイントを利用して「通知」を逃れる
今回のリストの特徴は、「ポイント制度」を利用した団体に目を配っていることです。
地方団体自らが経費負担を行ない、期間限定で追加的なポイントを付与することで、返礼率を上げたり、地場産品以外の返礼品を手に入れることができるようになっていました。
期間限定のポイントを利用して、「通知」を逃れる手法について、総務省が把握しているということを、地方自治体に知らしめることが、今回の調査の目的でしょう。
2018年のふるさと納税の期限となる12月末日を前にして、このようなリストが公開されたことは、駆け込み的にふるさと納税を集めている地方自治体に対してはプレッシャーとなるでしょう。
「返礼割合3割以上」と「地場産品以外」は今年限りか
総務省は、ふるさと納税に関する法律を改正し、ふるさと納税の返礼品に対して「返礼割合3割」と「地場産品限定」を義務付ける方針です。
これを守らない地方自治体への寄付は、ふるさと納税として扱われなくなり、節税というメリットがなくなります。
法律の改正には、国会の審議が必要となりますが、早ければ、2019年中にも、新しいルールが施行されるでしょう。
総務省の「通知」の範囲を超えるメリットを享受できるのは、今年限りとなりそうです。