75歳以上の救急搬送が増加中。迷ったときは相談窓口の利用を
[2019/1/9 00:00]
39秒に1回の割合で出場
「119番」などの通報を受けて、救急車や消防車が出動することを、消防用語で「出場」と言います。
東京消防庁の救急車の出場回数は、2018年には「81万8,100件」でした。
これは過去最高で、80万回を超えたのは初めてです。
1日当りの出場回数は約2,241件で、約39秒に1回出場があったことになります。
「75歳以上」の搬送が増加
実際に救急車で搬送された人は「72万6,362人」でした。
これを年代別に見ると、「75歳以上」が特に多く、全体の38%を占めています。
また、過去の推移を見ても、「75歳以上」の搬送が増え続けているのが分かります。
搬送者の半分以上が軽症
救急搬送された人の症状を見ると、搬送先の病院で「軽症」と診断された人が半分を超えています。
入院の必要がない軽症の人が、救急車を呼んでしまうことが、出場回数の増加につながっています。
このまま増え続けていると、本当に救急車を必要とする人の機会を奪ってしまいます。
そのため、東京消防庁では、救急車を呼ぶ前に、相談できる窓口を利用することを呼びかけています。
東京消防庁の相談窓口は、電話で相談できる「東京消防庁救急相談センター」(局番なしの#7119)と、症状から救急車を呼ぶべきか判断できるサイト「東京版救急受信ガイド」が用意されています。
家族の急病などで、救急車を呼ぶべきか迷ったときには、電話を1本かけてみましょう。
相談窓口では、周囲の病院の状況なども把握しているので、適切なアドバイスをもらうことができます。