「65歳を過ぎても働く」人は4割。理由は「収入」
「65歳」までは働けるけれど
現在の日本では、会社勤めの正社員は「65歳」まで雇用が保証されています。
ただし、定年が65歳という会社は多くありません。
ほとんどの会社は、60歳が定年で、65歳までは身分や収入が変わる再雇用制度を採用しています。
では、あなたは何歳まで働き続けたいでしょうか。
政府の「老後の生活設計と公的年金に関する世論調査」の結果を見てみましょう。
「65歳以下」と「66歳以上」
「何歳まで収入を伴う仕事をしたいか」という質問で、「65歳以下」と答えた人と、「66歳以上」と答えた人の割合をグラフにしました。
「65歳以下」という人が5割を超えています。
65歳で仕事を辞めても良いと思っている人が多いことが分かります。
一方、「66歳以上」まで働きたいという人も4割弱います。
けっして少ない割合ではありません。
50代から60代で退職したい人が多い
もう少し詳しく見ると、「この年齢まで仕事をしたい」で一番多いのは「61~65歳」でした。
次に多いのは「66~70歳」です。
全体を見ると、50代から退職を考える人が出始めて、70歳までに辞める人が多いことが分かります。
66歳を過ぎても仕事を続けたい理由
仕事を辞めるにしても、続けるにしても理由があります。
まず、「66歳を過ぎても仕事を続けたい理由」を見てみましょう。
特に多いのが、「経済的にゆとりある生活を送りたいから」と「働き続けないと生活費が足りないと思うから」でした。
やはり、働いて収入がある生活から離れるのはしのびがたいということが分かります。
また、「仕事をするのが好きだから」や「社会との繋がりが欲しいから」などの前向きな回答も目立ちます。
65歳以下で仕事を辞めたい理由
次に「65歳以下で仕事を辞めたい理由」を見てみましょう。
こちらは、「定年退職の年齢だから」と「体力的・精神的に難しいから」の2つが多くなっています。
定年退職をゴールと思って、そこまでは頑張りたいという気持ちが伝わってきます。
三番目には「趣味やボランティアなど仕事以外のことに時間を使いたいから」が入りました。
仕事以外の目的に人生を使いたいという人も多いことが分かります。
働く理由が、働き続ける年齢を決める
今回の調査では、「65歳」という年齢が、強く意識されていることが分かりました。
「定年で区切りにしよう」という気持ちも納得できます。
しかし、「もっと稼ぎたい」「仕事から離れたくない」という理由で、66歳を過ぎても働き続けたいという人も4割弱います。
もし、自分が何歳まで働くのか迷ったときは、自分が何のために働くのか、理由を考える時間を作ってみましょう。
働く理由が分かれば、いつまで働き続けるのかを決めることができるでしょう。