高齢者専用物件もある「都営住宅」の次回募集は2月4日から

[2019/1/24 00:00]

年に4回の定期募集

都営住宅は「住宅に困っている収入の少ない人に、低額な家賃で提供する」ことを目的とした賃貸住宅です。

そして、「東京都内に継続して3年以上居住していること」が条件となります。

都営住宅を管理している東京都住宅供給公社(JKK東京)は、空き家の募集を年に4回行ないます。

毎年、2月、5月、8月、11月のそれぞれ上旬に定期募集があります。

現在は、2019年2月の定期募集の案内が始まった時期です。

2019年2月の定期募集は、2月4日から2月13日まで申込書が配布され、2月18日に締め切られます。

ここでは、今回の募集を例にして、都営住宅の入居方法を案内しましょう。

家族向けや高齢者向けの住宅もある

2月に募集される住宅は、次の3種類です。

  • 家族向 同居親族がいる
  • 単身者向 配偶者がなく単身
  • シルバーピア 65歳以上の高齢者

それぞれに条件があるので、自分が当てはまるものを探してください。

入居者を選ぶ方法は2つ

都営住宅の定期募集では、入居者を選ぶ方法が2つあります。

一つは、『ポイント方式』で申告書に書かれた内容によって、住宅に困っている度合いを判定します。住宅に困っている度合いの高い方から順に申込地区の募集戸数までの方を「資格審査対象者」とします。

もう一つの『抽せん方法』は抽選で当選者を決めます。

抽選会は公開で行なわれ、見学することもできます。

「ひとり親」などはポイントが高くなる

今回の募集は、「家族向」だけがポイント方式です。

次のような条件の人はポイントが高くなります。

  • ひとり親世帯(母子家庭、父子家庭)
  • 高齢者世帯(申し込み者が60歳以上)
  • 心身障害者世帯
  • 多子世帯(18歳未満の子供が3人以上)
  • 特に所得が低い40歳以上の世帯

ポイント方式の場合、下の表のような年収規定があります。

「特別区分」とあるのは心身障害者世帯などに適用される金額です。

出典:JKK東京

車椅子使用者や、高齢夫婦向けも用意される

都営住宅は、公的機関が運営しているため、心身障害者や高齢者に対する配慮が制度にも反映されています。

例えば、「単身者向」には、車椅子使用者を対象にした「車いす使用者向」があります。

これに入居するためには、身体障害者手帳を持っていることや、年収などの条件があります。

まjた、「シルバーピア」には、二人暮らしの高齢者夫婦に向いた「二人世帯向」があります。

ただし、本人が65歳であることに加え、配偶者も「おおむね60歳以上」という条件があるので注意してください。

募集戸数と倍率

2019年2月に募集される都営住宅の戸数は、次のとおりです。

  • 家族向 1,290戸
  • 単身者向・シルバーピア 305戸
  • 居室内で病死等があった住宅 83戸

「家族向け」以外の住宅は、抽選となります。

昨年の抽選倍率を見ると、数倍~百倍以上まで幅が広くなっています。

間取りや家賃などの条件のほか、都営住宅は、建築時期が古いものと新しいものでは、かなり差がありますから、そのあたりが反映されているのでしょう。

都営住宅では、申込みできる物件は1つだけです。

ですから、すぐに入居したいという人は低倍率の物件を、ある程度余裕がある場合は高倍率の物件を狙うなど、家庭の事情によって作戦が必要でしょう。

また、気にならなければ「居室内で病死等があった住宅」は、抽選倍率が低くなります。

それでも2018年11月の抽選では、76倍の高倍率になった物件もありますから、必ず当たるというわけではありません。

入居資格があれば検討を

都営住宅は、年収制限などもあるので、住宅探しのときに検討対象から外してしまう人もいます。

しかし、都営住宅は、家賃が一定ではなく、年収に応じて変わります。

場合によっては、家賃の差は2倍以上になります。

それだけ、低所得者にとってはメリットの大きい住宅なのです。

入居資格があれば、ぜひ検討してください。

2019年2月分については、2月4日から申込書がダウンロードできます。

まず、募集されている物件を確認し、間取りや家賃などを見て検討してみてください。

都営住宅は年収に応じて家賃が変わる 出典:JKK東京
[シニアガイド編集部]