高齢ドライバーの3人に1人は「逆走は自分とは関係無い他人事」と思っている

[2019/2/7 00:00]

高齢ドライバーへのアンケート

NEXCO東日本(東日本高速道路)が、高齢ドライバーを対象にしたアンケートの結果を公開しています。

このインターネットアンケートには、65歳以上の高齢ドライバー104人が回答しています。

回答者数は少ないのですが、高齢ドライバーの特性が分かる、興味深い内容となっています。

75%以上は「運転に自信がある」

「車の運転に自信がありますか」という質問をしています。

一番多いのは「自信を持っている」でした。

これに「とても自信を持っている」を合わせると、75%を超えます。

つまり、回答者の4人に3人は、運転に自信を持っていることが分かります。

全体の傾向としては、女性よりも男性の方が、そして年齢が上がれば上がるほど「自信をもっている」人の割合が高くなります。

出典:データを基に編集部が作成

返納しても良い年齢は「79歳」

「免許を返納しても良いと思う年齢」を聞いています。

回答者全体の平均は「79.1歳」でした。

しかし、「80歳以上」の人だけに限ると、返納しても良い年齢の平均は「82.5歳」になります。

自分が高齢になると、返納すべき年齢を高くする傾向が分かります。

出典:NEXCO東日本

3人に1人は、逆走は他人事だと思っている

「高齢ドライバーによる高速道路の逆走について、どう思うか」と聞いています。

「自分も運転をするので興味がある」という人は58%で、半分を超えています。

しかし、「自分は逆走を起こさないと思うので、自分とは関係ない」という人も35%います。

つまり、3人に1人は、「逆走は他人事であり、自分だけは起こさない」と思っているわけです。

出典:NEXCO東日本

伝え方には慎重な配慮が必要

今回のアンケート結果から、次のようなことが分かりました。

  • 高齢ドライバーの7割以上が、運転に自信を持っている
  • 「男性」や「年齢が高い人」ほど、自信を持っている人が多い
  • 免許を返納すべき年齢は「79歳」と思っているが、自分の年齢がそれ以上になると、もっと上に引き上げてしまう
  • 高速道路での逆走についても、「自分だけは大丈夫」と思っている人が3割以上いる

つまり、高齢者にとって「運転を止めろ」と言うことは、プライドを傷つける可能性が高く、ケンカなどになりかねません。

親の自動車の運転について不安を感じた場合でも、その伝え方や、運転免許証の返納への誘導には、慎重な配慮が必要であることが分かります。

[シニアガイド編集部]