2018年の移住希望1位は「長野県」。「30代」「Iターン」が中心に

[2019/2/21 00:00]

移住希望者に聞いた希望の地域

認定NPO法人 ふるさと回帰支援センターが、2018年の「移住希望地域のランキング」を公開しています。

これは、ふるさと回帰支援センターが行なったイベントでの相談者に行なっているアンケートの結果をまとめたものです。

2018年は、過去最高の9,772人がアンケートに回答しました。

移住希望地域ランキング ベスト5

まず、移住希望地ランキングを5位まで見てみましょう。

  • 1位:長野県
  • 2位:静岡県
  • 3位:北海道
  • 4位:山梨県
  • 5位:新潟県

長野県の1位は2017年に続いて、2年連続となっています。

20位までのランキングは、この記事の末尾に掲載しています。

移住希望者は「30代」が中心

ここからは、移住希望者へのアンケートの内容を紹介しましょう。

傾向が分かりやすいように、数字は小数点以下で四捨五入しています。

まず、「移住希望者の年代」は、「30代」が中心です。

20代から40代までが多く、全体の70%以上を占めています。

移住は定年後のものというのは、過去のイメージであることが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

故郷とは関係ない「Iターン」が中心

「移住希望者と希望する地域との関係」を見てみましょう。

一番多いのは、故郷とは別の地域に移住する「Iターン」で、60%以上を占めています。

つまり、いま住んでいる土地や、自分の故郷とは関係のない場所に移住したいという人が多いことが分かります。

次に多いのが、故郷に帰る「Uターン」で、30%でした。

やはり、故郷に帰りたいと思っている人も多いのです。

故郷に近い中心都市に帰る「Jターン」、祖父母が住んでいる土地に移住する「孫ターン」などは、あまり多くありません。

出典:データを基に編集部が作成

住む場所のタイプは「地方都市」

移住希望者は、どんな場所に住みたいと思っているのでしょう。

「移住希望地のタイプ」で一番多いのは「地方都市」でした。

実に、全体の70%以上を占めています。

つまり、移住はしても、市街地に住みたいと思っている人が大半なのです。

以下、「農村」「山村」「高原」と続きます。

出典:データを基に編集部が作成

働く場所があることが最優先

移住希望者は、どんな条件をもとにして移住先を決めているのでしょう。

一番多いのは「就労の場」でした。

つまり、働く場所があることが最優先です。

移住希望者の中心が「30代」の現役世代ですから、これは当然のことでしょう。

そして「自然環境」と「住居」が続きます。

出典:データを基に編集部が作成

就職して働きたいと思っている

では、移住希望者はどんな働き方を求めているのでしょう。

「移住先で希望する働き方」で一番多いのは「企業への就労」です。

地方への移住と言えば、農業や自営業のイメージが強いのですが、現在の移住希望者は、どこかに勤めることを希望しているのです。

出典:データを基に編集部が作成

現実を踏まえた移住先選び

今回のアンケート結果から、移住希望者の希望をまとめてみましょう。

  • 年齢は20代~40代で、30代が中心
  • 自分の故郷とは別の土地に「Iターン」を希望
  • 希望する場所は、市街地である地方都市
  • 場所を選ぶ時に優先する条件は「働く場所があること」
  • 希望する働き方は「企業などへの就職」

地方への移住というと、「夢の実現」「伝統産業の継承」のような取り上げられ方をすることが多いのですが、実は地方への移住を考えている人は、かなり堅実な選択をしていることが分かります。

資料:移住希望地ランキング(20位まで)

  • 1位:長野県
  • 2位:静岡県
  • 3位:北海道
  • 4位:山梨県
  • 5位:新潟県
  • 6位:広島県
  • 7位:福岡県
  • 8位:富山県
  • 9位:宮崎県
  • 10位:福島県
  • 10位:佐賀県
  • 10位:大分県
  • 13位:高知県
  • 14位:群馬県
  • 14位:山口県
  • 16位:愛媛県
  • 17位:香川県
  • 18位:宮城県
  • 19位:和歌山県
  • 20位:長崎県
[シニアガイド編集部]