転職は「前向きな行動」。重視するのは「働きやすい環境」
転職経験者千人へのアンケート
就職支援サービスのマイナビが、転職者へのアンケート結果を公開しています。
2019年2月に行なわれたインターネット調査では、3年以内に転職経験がある20代から50代の男女正社員1,000人が回答しています。
転職は「前向きな行動」
転職に対する考え方をさぐるために、転職に対するイメージとして当てはまるものを聞いています。
「そう思う」という割合が一番高かった項目は「転職は前向きな行動である」でした。
転職経験者の6割以上が「そう思う」と感じています。
転職経験者は、転職を前向きに捉えている人が多く、転職が特別なことではなくなってきている様子が分かります。
「転職は必要である」「転職は簡単にできる」「転職経験は有利である」なども、4割前後の人が「そう思う」としており、肯定的な受け止め方が目立ちます。
転職先を決定した理由は「希望の勤務地」
「転職先を決定した理由」で一番多いのは「希望の勤務地である」でした。
10位までを一覧にして見てみましょう。
- 希望の勤務地である
- 休日や残業時間が適正で生活にゆとりがある
- 給与が良い
- 転勤が無いか少ない
- 福利厚生が整っている
- 会社に将来性、安定性がある
- 専門性のある仕事に集中できる
- 新しいキャリア/スキルが身につく
- 会社の事業内容が魅力的
- 現在のキャリアを伸ばせる
1位~5位は働きやすさに関係する条件が、6~10位は仕事の内容や自分のキャリアに関することが並びます。
これを読み解くと、良い環境で仕事ができて、その上でやりがいや自分のキャリアにプラスになる仕事であれば好ましいということでしょう。
逆に、挙げている人が少なかった理由を見てみましょう。
- リモートワークか在宅勤務が可能
- グローバルな仕事ができる、グローバルな環境で働ける
- 副業が可能
- (自分の)市場価値を高めることができる
- 幅広い領域の仕事が任せてもらえる
- 経営者が魅力的である
- 就業時間の自由度が高い
転職情報サイトでは、「リモートワーク可能」「グローバルな仕事」「魅力的な経営者」などのキャッチフレーズが目立ちますが、極端な自由度の高さや、仕事の範囲の広さなどは、転職先の魅力にはなりにくいことが分かります。
キャッチフレーズよりも「働きやすい環境」
転職者へのアンケート結果を見ると、転職経験を「前向きな行動」として評価している人が多いことが分かりました。
また、転職先を決める理由としては、勤務地や就業時間など勤務状態に関係する条件が重視されています。
実際の転職者は、「働きやすい環境」を重視して堅実な選択をしていることが分かります。