マンションを買った人が選んだ理由は「立地」と「間取り」
マンションを選ぶための条件
東京では、オリンピックを前にして、マンションの建築ラッシュが続いています。
これだけ多くのマンションが建てられるということは、そこを買って住む人がいるということでもあります。
マンションを購入する人は、何を基準にして、そのマンションを選んでいるのでしょうか。
国土交通省の調査のデータを使って、マンションを選ぶ条件を探してみました。
マンションの「立地」と「間取り」を重視
国土交通省の調査では、全国のマンション所有者3,211人にアンケートを行なっています。
その中に「マンション購入時に考慮したこと」という質問がありました。
回答の上位3つは、次の通りです。
- 駅からの距離など交通利便性
- 間取り
- 日常の買い物環境
この3つは、マンションを購入する際に、多くの人が考える条件と言えるでしょう。
次に多いのは、「周辺の医療、福祉、教育等の公共公益施設の立地状況」です。
つまり、学校や病院などの施設が近くにあるどうかです。
これも含めて考えると、マンション購入する人が優先的に考えているのは、「マンションの立地」と「部屋の間取り」であると言えるでしょう。
「新築」は6割、「中古」が3割強
マンションを購入する際に迷うことの一つが「新築」か「中古」かということでうs.
このアンケートでは、「新築」で買った人が6割以上で、「中古」で買った人は3割強です。
マンションの場合、中古市場で購入することは珍しいことではありません。
以前の住まいはアパートや賃貸マンションが多い
マンションを購入した人は、購入前はどのような住居に住んでいたのでしょうか。
一番多い回答は「賃貸共同住宅」でした。
つまり、アパートや賃貸マンションから住み替えている人が多いのです。
次に多いのは「自己所有マンション」でした。
分譲マンションから分譲マンションへと住み替えている人も多いことが分かります。
今のマンションから住み替えたい人は17%
せっかく選んだマンションですが、住んでいれば引っ越したくなることもあるでしょう。
まず、今のマンションに住み続けたいかどうかを聞いています。
すると、17%の人は、「いずれは住み替えるつもりである」と答えています。
「住み替え」を考えている人は、6人に1人の割合です。
住み替え先は「一戸建て」が人気
では、「住み替え」を考えている人は、どんな住居を希望しているのでしょう。
一番多いのは「自己所有一戸建て」でした。
やはり、いつかは一戸建てに住みたいと思っている人が多いことが分かります。
首都圏では、マンションの価格が高騰しており、場所を選べば庭付き一戸建ての方が安い場合さえあります。「一戸建て願望」がある人は、最初から一戸建てを目ざすことを考えても良いでしょう。
次に多い「その他」という回答の内容は、アンケートだけでは詳細が分かりません。
ただ、「その他」と答えている人の多くが「40代」から「60代」であることから、「老人ホームや高齢者向け住居などに転居する」「相続した親の家に住む」などを考えていると想像されます。
長く住むつもりで選択を
1970年代や80年代には「住宅すごろく」という言葉がありました。
例えば、「アパート賃貸一人ぐらし→結婚→賃貸マンション→分譲マンション→庭付き一戸建て」というように、ライフステージに合わせて、家を住み替えていくという考え方です。
しかし、現在は「分譲マンション」を永住先と決めている人のほうが多くなっています。
むしろ、以前とは逆に「庭付き一戸建てを売って、退職金と合わせて駅前のマンションを買う」という利便性を優先した住まい選びも珍しくありません。
「分譲マンション」を購入する際は、永住とまでは行かなくても、かなり長い期間住むことを前提にして、「マンションの立地」と「部屋の間取り」にこだわって選ぶと良いでしょう。
さらに、「隣室や上下階との遮音性」や「建物の耐震性」などについても、目配りできれば万全です。