自分の遺言書を自動作成してくれる「遺言書.com」
遺言書の下書きを作ってくれるWebサイト
自分の終活のためにも「遺言書」を書かなければと思っていても、実際に準備できる人は多くありません。
まず、どんな書式で書けば良いのか分かりません。
また、自分がどんな財産をもっているのかというリストをつくるのも大変です。
終活に関連した本やムックを見ると、例文は掲載されていますが、それを自分用に調整するのも面倒です。
そこで、紹介したいのが「遺言書.com」というサービスです。
これは、自分に合わせた遺言書を、自動的に作成してくれる無料のWebサービスです。
Webサイトで、自分の名前や住所、相続人の条件、相続する財産などの条件を入力すると、PDF型式で遺言書の下書きを作成してくれます。
まだ、始まったばかりのサービスで、試作状態の「ベータバージョン」ですが、現状でも必要十分な機能は備えています。
自分の気持ちや財産を知るきっかけに
「遺言書.com」が作成してくれるのは、あくまでも「下書き」であって、遺言書そのものではありません。
なぜなら、「自筆証書遺言」の場合は、全文を手書きする必要がありますし、「公正証書遺言」の場合は公証役場で作成を依頼するしなければ、有効な遺言書にならないからです。
また、「遺言書.com」の利用規約にも、次のように有効性の限界が書かれています。
遺言書を作成するための案を自動生成するプログラムは弁護士の監修を経ておりますが、ユーザーやその関連者が本サービスを利用することにつき、適法で有効な遺言書を作成できることや、ユーザーの意図する内容の遺言書が作成できることを保証するものではありません。
では、「遺言書.com」が役に立たないかと言うと、そんなことはありません。
このシステムで下書きを作ることで、自分がどんな遺言を残そうとしているのか、それを遺言書に、どのように書けば良いのかを知ることができます。
誰に何を残せば良いかを考える、その、きっかけと考えれば良いでしょう。
また、自分の財産のリストを作る、きっかけにもなります。
相続財産のリストは、手書きではなくプリントアウトでも大丈夫になりましたから、集めたデータは、そのまま本当の遺言書に利用できます。
「遺言書.com」に会員登録をすると、入力途中の情報も保存できるので、少しずつデータを書き足せば良いでしょう。
とりあえず、「自分が遺言書を書くとしたら、どんなものになるのか、どんな情報が必要になるのか」ということを知るために、一度試してみることをお勧めします。