働く意欲が湧くのは「プライベートの変化」、意欲がなくなるのは「人間関係」
[2019/5/24 00:00]
働く理由のアンケート
転職サイト「ミドルの転職」が、「働く理由の意識調査」の結果を公開しています。
2019年4月に行なわれたインターネットアンケートには、35歳以上の利用者1,953人が回答しています。
働く理由ができたのは「プライベートの変化」
「これまでに、働く理由ができた・見つかったことはありますか」という質問に4人に3人が「ある」と回答しています。
一番多く挙げられたきっかけは、「プライベートの変化(結婚・出産・離婚など)」でした。
例えば、次のようなコメントが寄せられています。
- 結婚や妻の出産を経験し、より強い思いで、働いて収入を得たいと思いました。(37歳男性)
家族ができて、それを支えていくのは、大切な「働く理由」でしょう。
続いて、「担うミッションや役割の変化」、「給与アップ」、「昇格」など、職場での評価上昇が続きます。
次のコメントのように、自分の仕事が会社に評価されるというのはうれしいものです。
- 職場の活性化や若手の育成というミッションを通し、自身の役割を自覚した。(48歳男性)
- 昇進し給料が上がったことで、更に働く意欲がわいてきた。(43歳男性)
働く意欲を維持するためにも、周囲からの評価が大切であることが分かります。
働く意欲を無くすきっかけは「人間関係」
「これまでに、働く理由を見失ったことはありますか」という質問には、半分以上の人が「ある」と答えています。
一番多いきっかけは、「職場の人間関係の変化」でした。
そして、「職場の風土の変化」、「経営方針の変化」が続きます。
例えば、次のような例が報告されています。
- 時代のニーズに会社が出遅れている感があり、それに伴い人の入れ替えも多くあり、本当にこの会社の未来はあるのかと思った時期がありました。(33歳男性)
- 希望していた職種の部署異動が実現したが、業務負荷が高すぎてキャパオーバーの状態。新参者を手厚くサポートする風土の無いチームだったため、孤立状態での連日の深夜残業で鬱々とした状態になった。(38歳男性)
- 同時期に入社した人が出世し、相対的に自分の評価が下がったことがありました。入社時に約束された条件よりも年収が下がったため、モチベーション低下にもつながりました。(37歳女性)
- 代表が女性から男性に変わった時、男女平等だった今までの風土から、能力に関係無く、全て男性が上になる風土となり、一気に頑張る気力が無くなった。(43歳女性)
働く気力がないときのモチベーションの上げ方
このアンケートでは、残念なことに「働く気力をなくしたとき」の対策は調査されていません。
こういう状況のときの対策の基本は、次の3つです。
- 自分を取り巻く周囲の状況を変える
- 自分の価値観を変える
- プライベートで重荷を背負うことで今の状況に耐える力をつける
具体的には、次のような行動が考えられます。
- 同じ社内の他の部署への転籍をめざす
- 企画書の提出を続けて、自分の仕事を作る。うまくすると新しい部署ができることもある
- 他の会社に転職する
- 自分の価値観を仕事中心からプライベート中心に切り替える
- 自宅を購入するなどして借金を作り、返済に意欲を燃やす
そして、悩みが深いときは、極端な行動をとってしまいがちです。
誰かに相談する、神社仏閣にお参りして手を合わせる、動物園や水族館に行って生活ぶりを見る、などの方法で、いったん気分を変えるのがおすすめです。