聴力の衰えを自覚していても、それを家族に言う人は4割しかいない
60歳以上の「耳の聴こえ」
メガネショップ「アイメガネ」を展開するアイジャパンが、「聴こえに関する実態調査」の結果を公開しています。
2019年5月に行なわれたインターネットアンケートには、全国の60歳以上の男女500人が回答しています。
6割の人が聴力の変化を自覚
「自分の聴力の弱まりを感じたことがある」人は、500人中の294人でした。
回答者全体の6割が、聴力の衰えを感じています。
聴力の変化を家族に伝える人は少ない
しかし、「聴力の弱まりを感じている」人でも、その自覚を家族と共有している人は4割しかいません。
つまり、聴力の衰えを自覚していても、それを家族に言わない人の方が多いのです。
補聴器を使った経験がある人はとても少ない
また、「聴力の弱まりを感じている」人のうち、補聴器を使用した経験がある人は5%以下でした。
ほとんどの回答者は、聴力の衰えを感じたとしても、補聴器を利用しようとは思わないようです。
補聴器に対して抵抗を感じている人が多い
そして、回答者の6割以上は、「補聴器を装着することに対して抵抗を感じる」と回答しています。
補聴器はマイナスイメージが強い
どうして、補聴器は、そんなに嫌われるのでしょうか。
補聴器に対するイメージを聞いたところ、一番多い回答は「高額」でした。
ついで、「高齢」「雑音が気になる」とマイナスイメージの言葉が続きます。
つまり、多くの回答者は、補聴器に対して「高額なのに、機能が低くて、年寄りくさい」と感じているようです。
補聴器に求めるものは、機能と低価格
補聴器に求めるものを聞くと、一番多い回答は「聞き取りやすさ」でした。
やはり、性能を求める声が多いのです。
そして、「低価格」「軽量・コンパクト」と、価格と目立ちにくさに対する要望が続きます。
補聴器は調整が命
補聴器は、メガネと同様に弱った機能を補ってくれる機械です。
しかし、メガネ以上に、調整と試聴を繰り返す必要があります。
つまり、買ってすぐに役立つというよりは、技術者と2人で少しずつ自分の症状に合わせていく医療機器なのです。
現在の補聴器は、さまざまな機能を持っています。しかし、それを生かして自分にマッチしたものにするには手間と時間が掛かるのです。
もし、自分の聴力に衰えを感じたら、まず、耳鼻科で見てもらって、その原因と聞こえにくさの症状を把握しましょう。
その上で、技術力のあるショップで、短期間の貸し出しなどを利用して、補聴器の機能を確認してから購入しましょう。