非正規雇用のシニアを求めている職種は「警備、交通誘導」と「介護」
シニアの非正規雇用についての調査
マイナビが、シニアの非正規雇用についての調査結果を公開しています。
2019年5月10日に行なわれたインターネット調査では、直近半年間以内に非正規雇用の採用業務に携わった1,519人が回答しています。
ここで言う、「シニア」は65歳以上、「非正規雇用」はアルバイト/派遣/契約社員を指します。
職種による差が大きいシニアの採用
「現在の勤め先で、非正規雇用でシニアを採用している」割合は63%でした。
しかし、職種による差がかなりあります。
「警備、交通誘導」と「介護」は80%を超えますが、教育関係の「講師、試験監督」は46%しかありません。
シニアを採りたい職種は限られている
「今後、非正規雇用でシニアを採用していきたいと思う」割合も、ほぼ同じで62%でした。
こちらも上位は、「警備、交通誘導」「介護」「コンビニ、スーパー」「ビル清掃」で、ほぼ変わりません。
シニアを採用したい理由は「人手不足の解消」
「シニアを採用したい理由」で、一番多くの支持を得たのは「人手不足の解消/改善につながる」でした。
つまり、「シニアだから採用している」のではなく、「シニアでも良いから採用している」わけです。
ほかにも、「採用基準に年齢は関係ない」「若年層が採用できない」「賃金を安く抑えられる」など、シニアにとっては見るのがつらい理由が並びます。
もちろん「専門性が高い、経験が豊富」「定着に期待できる」など、前向きな理由も挙がっていますが、応募するときには採用者側の本音も頭に入れておきましょう。
シニア採用したい理由(支持の多い順)
- 人手不足の解消/改善につながる
- 専門性が高い、経験が豊富
- 採用基準に年齢は関係ない
- 定着に期待できる
- これまで採用したシニアが優秀だった
- 若年層が採用できない
- 賃金を安く抑えられる
- 若年層の指導に期待している
シニアの体力に配慮した制度が多い
「シニア受け入れのための取り組み」で一番支持が多いのは「65歳以上の再雇用」でした。
以下、「体力に応じた仕事内容・仕事量」「短時間労働の導入」「体力等に配慮した勤務時間」など、シニアの健康面に配慮していることが分かります。
シニア受け入れのための取り組み(支持の多い順)
- 65歳の再雇用
- 体力に応じた仕事内容、仕事量
- 短時間労働の導入
- 体力等に配慮した勤務時間
- ハローワークへの登録
- 残業なし
- 体調への気遣いや健康維持のための取り組み
自分に何が求められているかを考える
「非正規雇用」に絞っても、シニアが働ける職種は限られていることが分かりました。
また、シニアを採用する理由は「人手不足」です。
もちろん、シニアを必要とする職種はありますし、シニアの長所を評価してくれる人もいますが、すべての職場がそうであるわけではありません。
求人をしている側が、自分に何が求めているのかを理解して、仕事を探すと良い結果が出やすいでしょう。