非正規雇用のシニアを求めている職種は「警備、交通誘導」と「介護」

[2019/6/29 00:00]

シニアの非正規雇用についての調査

マイナビが、シニアの非正規雇用についての調査結果を公開しています。

2019年5月10日に行なわれたインターネット調査では、直近半年間以内に非正規雇用の採用業務に携わった1,519人が回答しています。

ここで言う、「シニア」は65歳以上、「非正規雇用」はアルバイト/派遣/契約社員を指します。

職種による差が大きいシニアの採用

「現在の勤め先で、非正規雇用でシニアを採用している」割合は63%でした。

しかし、職種による差がかなりあります。

「警備、交通誘導」と「介護」は80%を超えますが、教育関係の「講師、試験監督」は46%しかありません。

出典:データを基に編集部が作成

シニアを採りたい職種は限られている

「今後、非正規雇用でシニアを採用していきたいと思う」割合も、ほぼ同じで62%でした。

こちらも上位は、「警備、交通誘導」「介護」「コンビニ、スーパー」「ビル清掃」で、ほぼ変わりません。

出典:データを基に編集部が作成

シニアを採用したい理由は「人手不足の解消」

「シニアを採用したい理由」で、一番多くの支持を得たのは「人手不足の解消/改善につながる」でした。

つまり、「シニアだから採用している」のではなく、「シニアでも良いから採用している」わけです。

ほかにも、「採用基準に年齢は関係ない」「若年層が採用できない」「賃金を安く抑えられる」など、シニアにとっては見るのがつらい理由が並びます。

もちろん「専門性が高い、経験が豊富」「定着に期待できる」など、前向きな理由も挙がっていますが、応募するときには採用者側の本音も頭に入れておきましょう。

シニア採用したい理由(支持の多い順)

  • 人手不足の解消/改善につながる
  • 専門性が高い、経験が豊富
  • 採用基準に年齢は関係ない
  • 定着に期待できる
  • これまで採用したシニアが優秀だった
  • 若年層が採用できない
  • 賃金を安く抑えられる
  • 若年層の指導に期待している

シニアの体力に配慮した制度が多い

「シニア受け入れのための取り組み」で一番支持が多いのは「65歳以上の再雇用」でした。

以下、「体力に応じた仕事内容・仕事量」「短時間労働の導入」「体力等に配慮した勤務時間」など、シニアの健康面に配慮していることが分かります。

シニア受け入れのための取り組み(支持の多い順)

  • 65歳の再雇用
  • 体力に応じた仕事内容、仕事量
  • 短時間労働の導入
  • 体力等に配慮した勤務時間
  • ハローワークへの登録
  • 残業なし
  • 体調への気遣いや健康維持のための取り組み

自分に何が求められているかを考える

「非正規雇用」に絞っても、シニアが働ける職種は限られていることが分かりました。

また、シニアを採用する理由は「人手不足」です。

もちろん、シニアを必要とする職種はありますし、シニアの長所を評価してくれる人もいますが、すべての職場がそうであるわけではありません。

求人をしている側が、自分に何が求めているのかを理解して、仕事を探すと良い結果が出やすいでしょう。

[シニアガイド編集部]