50代の6割以上は、自分の年金の金額を知らない
金融の知識を聞くアンケート
日本銀行が金融の知識や判断力を問う「金融リテラシー調査」の結果を公開しています。
2019年3月に行なわれたインターネット調査には、全国の18~79歳の個人25,000人が回答しています。
ここでは、公的年金に関する回答を紹介します。
自分の年金額を知っている人は4割もいない
自分の年金について「受け取れる額を知らない」人は、「62.9%」でした。
つまり、自分の年金額を知っている人は、全体の4割もいません。
「年金を受け取るのに必要な加入期間」は“10年”、「自分の年金の支給開始年齢」は“65歳”が基本ですが、これも知らない人の方が多いのです。
知っている人の方が多いのは「加入している公的年金の種類」だけでした。
「50代」になっても年金について知らない
同じ質問を50代の回答者だけに限ってみても、状況はあまり変わりません。
「年金の金額」や「必要な加入期間」については、知らない人の方が多くのです。
かろうじて、「自分の年金の支給開始年齢」は、知っている人の方が多くなります。
いつまで働くべきか考える時期なので、関心が高まるのでしょう。
「教育費」や「住宅費」に比べると関心が低い
年金や老後に関する関心の低さは、他の項目でも分かります。
「人生の3大費用」である「老後の生活費」「教育費」「住宅費」についての準備状況を見比べると、「老後の生活費」への関心の低さが分かります。
例えば「必要額を認識している」の項目では、「老後の生活費」だけが50%を切っています。
「資金計画を策定」や「資金を確保」の項目でも、関心の高い「教育費」に比べると、低い水準に留まっています。
もっと知ってほしい自分の年金
今回の調査結果を見る限りでは、公的年金への理解は低く、老後生活費の準備も進んでいない様子がうかがえます。
自分の年金については、自分の誕生月に届く「ねんきん定期便」で必要な情報を得ることができます。
わざわざ探しに行かなくても、手元まで届くのですから、必ず開封して目を通してみてください。
「自分が加入している年金の種類」と、「年金保険料の払い込みの状況」の2つを確認しましょう。
50代になると、「ねんきん定期便」で、「自分の年金の支給開始年齢」と「受け取れる年金の金額」が分かります。
老後の生活設計の基本データですから、必ず確認してください。