40~50代の独身者が、自分の健康を気づかってくれると感じているのは「母親」
40歳~59歳の単身者にアンケート
シンクタンクの第一生命経済研究所が、「中高年単身者の生活実態に関するアンケート調査」の結果を公開しています。
2018年10月にインターネットで行なわれたアンケートには、40歳~59歳で、雇われて働いている単身者2,000人が回答しています。
自分の健康を気づかってくれる人は「母親」
アンケートでは「自分の健康を気づかってくれると感じる人」を聞いています。
雇用形態や性別に関わらず、一番多いのは「母親」でした。
下のグラフは正規雇用の男女のデータですが、男性は40%、女性は55%が「母親」を挙げています。
「母親」の次に多いのは、男性は「誰もいない」、女性は「友人」に分かれています。
「誰もいない」は男性の35%が挙げていますが、女性は20%に留まっています。
逆に、「友人」を挙げる女性が40%近いのに対して、男性は17%しかいません。
同じ家族であっても、「父親」や「兄弟姉妹」を挙げる人は少なく、「母親」に比べると影が薄い存在です。
親がいないと「誰もいない」
「自分の健康を気づかってくれると感じる人」として「母親」は極めて強い存在であることが分かりました。
では、両親がともに亡くなっている人は、どのように感じているのでしょうか。
下のグラフのように、男女とも「誰もいない」が一番多くなりました。男女とも40%以上の人が挙げています。
次に多いのは、男女とも「友人」ですが、男性が24%に留まっているの対して、女性は39%と大きな差があります。
男性は、「友人」や「職場/仕事関係」など、親族以外に自身の健康を気づかってくれると感じる人が少ないことが分かります。
気づかってくれる人がいると、健康になるように努力する
「自分の健康を気づかってくれると感じる人」の有無は、自分の健康に影響するのでしょうか。
第一生命経済研究所 ライフデザイン研究部 北村安樹子氏は、次のようにまとめています。
「健康を気づかってくれる」人が「いる」と認知している人の方が、「誰もいない」と感じている人に比べ自身の心身の健康状態を「よくない」と答えた割合が低く、将来に向けた健康づくりを行なっている割合が高くなっていました。
つまり、誰かが自分の健康を心配してくれているという自覚が、自分の心身の状態や、健康のために何かをしようとする意欲に結びついているというわけです。
単身者の場合、将来の健康を維持するためにも、お互いの健康を気にし合うような「友人」や「パートナー」を作ることから始めた方が良いのかもしれません。