5割以上の企業が「消費税増税は予定通り」。「景気は悪くなる」は6割以上
[2019/7/13 00:00]
7千社以上の企業に聞いた「消費税増税」
企業信用調査会社の東京商工リサーチが、「消費増税に関するアンケート」の結果を公開しています。
2019年6月に、インターネットで行なわれたアンケートには、7,762社が回答しています。
「予定通り実施すべき」が半分を超える
2019年10月に予定されている消費税の増税の実施について聞いています。
一番多いのは、「予定通り実施すべき」で、50%を超えました。
昨年の同じ調査では47%だったので、増税を前にして「予定通り実施すべき」という企業が増えています。
次いで、「増税を中止すべき」が24%、「時期を延期すべき」が20%でした。
増税で「景気は悪くなる」
消費増税の景気への影響を聞いています。
「景気は悪くなる」が多く、65%を占めています。
消費税の増税は、景気に悪影響を与えると考えている企業が大半のようです。
次いで、「景気は現状維持」が34%で、「景気は良くなる」は1%未満でした。
自社への影響は「わからない」
消費税の増税が自社に与える影響を聞いています。
一番多いのは、「どちらともいえない・わからない」で、60%を占めています。
次に多いのが「マイナスの影響がある」が38%で、「プラスの影響がある」は1.8%しかありません。
3つの施策も効果は不明
政府は、消費税の増税にあたって、景気対策として次の3つの施策を予定しています。
- 「キャッシュレス決済時のポイント還元」
クレジットカードなどで買い物をするとポイントを還元する - 「プレミアム商品券の発行」
地方税非課税者などの対象者は、最大2万5千円分の商品券を2万円で購入できる - 「軽減税率の実施」
飲食料品や新聞の消費税を8%に留める
しかし、これらの施策については、「プラスともマイナスとも、どちらともいえない」という回答が、80%前後を占めました。
つまり、ほとんどの企業は、3つの施策の効果を見通せていません。
消費税増税が自社に与える影響と同様に、今回の増税が、どのような結果をもたらすのか、企業も判断しかねている様子がうかがえます。