相続の準備を始めたきっかけは「家族/親戚の相続で揉め事があったため」

[2019/7/12 00:00]

遺産相続に関するアンケート

DMM.comグループで終活情報を提供している「終活ねっと」が、「遺産相続に関するアンケート」の結果を公開しています。

2019年4月に行なわれたインターネット調査は、全国の20歳以上の男女1万人が回答しています。

相続に関わったことがある人は4人に1人

「遺産を相続した経験がある」人は19.3%でした。

「相続の権利を放棄したことがある」人が5.3%です。

つまり、何らかの形で相続に関わった経験がある人は、4人に1人の割合です。

出典:データを基に編集部が作成

実際に相続に携わるのは「50代」から

回答者の年代別に見ると、「50代後半」から増え始め、「60歳以上」では4割を超えます。

実際に相続に携わるのは、早めに見ても「50代」からと見て良いでしょう。

出典:データを基に編集部が作成

相続するのは「現金」と「不動産」

「相続した遺産の内容」の多くは、「現金/預貯金」と「土地/家屋などの不動産」です。

「有価証券」など、それ以外のものを相続した人は2割もいません。

出典:データを基に編集部が作成

自分の遺産相続の準備をしている人は「1割」

「自分の遺産の相続について準備をしている」人は、全体の1割ほどです。

しかも、実際に手続きを進めたり、済ませている人は1%台に留まります。

自分の相続について準備をしている人は10人に1人、準備が済んでいる人は100人に1人で、とても少ないことが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

60歳を過ぎても相続の準備をしている人は2割しかいない

「自分の遺産の相続を準備をしている人」を年代別に見ると、「50代後半」で10%を超え、「60歳以上」でやっと20%を超えます。

年齢が高くなっても、自分の遺産相続については、準備をしない人が多いことが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

相続の準備を始める理由は「揉め事があったため」

自分の遺産の相続をする人が少ないのは、何が理由なのでしょうか。

逆に、「自分の遺産の相続の準備を始めた理由」を見ると、それが分かります。

実は、一番多いのは「家族/親戚の相続で揉め事があったため」なのです。

相続の準備を始めた人の4人に1人は、これを理由に挙げています。

つまり、親の遺産相続などで、揉め事などのつらい目に遭うと、自分の遺産相続について考え始めるのです。

次に多いのが、「家族に薦められたため」「節税が出来ると知ったため」です。これは、周囲からの働きかけによって動き始めるパターンでしょう。

まとめると、自分の財産の相続について準備をするのは、親の相続でつらい目に遭った人か、放っておくと相続が大変なことになると周囲が心配して動いてくれる人に限られていると言っても良いでしょう。

そのような事情があるので、相続の相談相手は「家族」が中心になっています。

ただし、相続する財産が多い場合や、家族関係が複雑で相続で揉めそうな場合は、最初から弁護士や税理士、司法書士などの、“士業(しぎょう)”の専門家に相談しましょう。

出典:データを基に編集部が作成
[シニアガイド編集部]