定年退職を間近に控えていても、「10万円未満」しか貯金がない人が1割以上いる
3年以内に定年を迎える人へのアンケート
投資運用会社のスパークス・アセット・マネジメントが、定年退職を間近に控えた人のアンケート結果を公開しています。
2019年3月に行なわれたインターネット調査には、今後3年以内に定年退職する予定がある、57歳から69歳の500人が回答しています。
貯金の平均は「1,520万円」
「現在の貯蓄金額」の平均は「1,520万円」でした。
また、一番多い回答も「1千万円以上~2千万円未満」でした。
しかし、個人による差は大きく、「10万円未満」から「5千万円以上」まで、まんべんなく分布しています。
とくに、貯金が「10万円未満」と、ほとんど無い状態の人が11%もいるのは注目すべきでしょう。
定年後の生活資金に不安を感じる
「お金に関することで不安を感じていること」で、一番多いのは「賃金/収入の減少」でした。
「年金制度の破綻」や「老後資金の枯渇」など、定年後の老後の生活資金に関する不安も多くなっています。
投資の経験がある人は半分強
次に「投資の経験」を聞いています。
「現在投資を行なっている」と「以前行なっていたが、現在は行なっていない」をあわせると、投資経験がある人は50%を超えます。
ただし「投資を行なったことがない」人も48%を占めており、投資をする人としない人は半分半分のようです。
投資金額の平均は「898万円」
「現在投資を行なっている」と回答した205人に、「投資している金額」を聞いています。
投資金額の平均は「898万円」でした。
これも、個人による差が大きく、「50万円未満」から「2千万円以上」まで、広く分布しています。
それでも、投資している人の50%以上は「500万円以上」を投資しており、活発に投資をしている人は少なくありません。
自分に合わせた定年後の生活設計が必要
アンケートの結果を見ると、同じ定年前の人と言っても、貯蓄についても、投資についても大きな個人差があることが分かります。
これだけ差があると、「老後はいくら必要」と一律に語ることは難しいでしょう。
現在までの蓄積を確認したうえで、自分の現状に合わせた定年後の生活設計を行なう必要があることが、よく分かる結果でした。