日本のフリーランス人口は約300万人。大卒の平均収入は「517万円」

[2019/8/27 00:00]

政府によるフリーランスの統計

政府は、2019年6月にまとめた成長戦略で、副業と兼業の拡大やフリーランスとして働きやすい環境づくりを打ち出しています。

しかし、「フリーランス」については、公的な統計もない状態でした。

これを受けて、内閣府が「日本のフリーランスについて」というレポートを公開しています。

この記事では、レポートの内容を基にして、フリーランスの人口と、その収入例について紹介します。

日本のフリーランスは約300万人

レポートでは、フリーランスを次のように定義しています。

『特定の組織等に属さず、独立して様々なプロジェクトに関わり自らの専門性等のサービスを提供する、多様で柔軟な働き方』

そして、フリーランス人口を推計するために、次のような具体的な働き方を想定しています。

  • 自営業主(人に雇われていない)
  • 雇用人なし(人を雇っていない)
  • 店舗を持っていない
  • 内職(自宅で行なう作業が中心)
  • 農林漁業を除く

この条件に沿った、フリーランスの推計人口は「306万人」でした。

うち、フリーランスを「本業」としている人が200万人、「副業」としている人が106万人です。

条件を少し緩めて、従業員のいない社長一人だけの法人を含めると、フリーランスの推計人口は「341万人」に増えます。

うち、「本業」としている人が228万人、「副業」としている人が112万人です。

つまり、日本のフリーランス人口は「306万人~341万人」、「フリーランスを本業としている人」が「200万人~228万人」と見れば良いでしょう。

なんらかの仕事をしている「就業者」全体に占める「フリーランス」の割合は、「4.6%~5.1%」となります。

出典:データを基に編集部が作成

「本業」と「副業」の境界はあいまい

なお、「フリーランス」においては、「本業」と「副業」の区別は明確ではありません。

例えば、フリーランス人口を341万人とする推計でも、「本業」の条件を「仕事を主(おも)にしており、家事や通学が主ではない」と、少し厳しくするだけで、「本業」の数が178万人に減ります。

本業と副業の間に、はっきりとした線を引くことができないのは、「多様で柔軟な働き方」の特徴と言えるでしょう。

ちなみに、「フリーランスを本業とする人」に限ると、就業者全体に占める割合は3%ぐらいになります。

アメリカの統計では「6.9%」なので、日本はまだフリーランスを本業としている人は少ないことが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

収入の平均は「517万円」だが、中央値は300万円台

最後に、フリーランスの収入を見てみましょう。

ここで見るのは、フリーランスを本業としている人に絞ったデータです。

収入の分布は、学歴別のグラフにまとめられています。

学歴が「大学卒」の場合、平均値は「517万円」でした。

収入が少ない方から順番に並べたときに、真ん中にあたる「中央値」は「300~399万円」でした。
800万円以上の収入がある人は「20%」ほどです。

中央値は300万円台と低いのですが、一部の高収入の人が平均値を500万円台まで引き上げています。

出典:内閣府

一方、学歴が「高校卒」の場合、平均値は「326万円」でした。

中央値は「250~299万円」で、800万円以上の収入がある人は「5%弱」です。

大卒と高卒を比べると、中央値の差は少ないのですが、平均値にはかなり差があります。

同じフリーランスであっても、学歴によって、収入には差が出ていることが分かります。

出典:内閣府

しかし、フリーランスの収入を決めているのは、学歴だけではありません。同じ大卒同士でも、収入には大きな差があります。

同じ学歴でも、職種や能力による収入の差が大きいのです。

「フリーランス」は、その人の来歴や実績など、その人の持っている総合力が、収入に反映されやすい働き方なのです。

[シニアガイド編集部]